日本の長期休みの宿題といえば、「読書感想文」や「絵日記」がありますよね。海外の現地校やインターナショナルスクールでは、「サマリーライティング」が宿題として出されます。
一流の作家が書いた本をサマリーライティングすることで、一流の文章力が磨かれていきます。世界の文豪と呼ばれる、チャールズ・ディケンズ、ウィリアム・シェイクスピアといった一流の文章術が、どこでも学べるのです。
今回は、サマリーライティングのメリットや書き方のコツを学んでいきましょう。
サマリー(Summary)とは
サマリーは「要約」という意味で、本や新聞の要約をまとめるのがサマリーライティングです。「要約」なので、英文を書く表現力だけでなく、元となる文章に対する読解力も必要となります。
また、英文を自分で考えて書くことができないレベルの場合には、元となる文章をお手本にして「書く」練習をすることができます。
サマリーライティングのメリット
では、サマリーライティングをすることで、どんなスキルを身につけることができるのでしょうか。
長文読解の解答スピードが上がる
サマリーを書く前提で読むので、文章の要点をつかむ力が鍛えられます。このトレーニングをしておくと、長文読解のテストで絶大な力を発揮できます。限られた時間内で、長文の中から要点を抽出して素早く解答できるようになるからです。
ロジカルでインパクトのある伝え方が身につく
文章を単に短くまとめるのではなく、意味がきちんと伝わる範囲で要約していくのがサマリーライティングです。ですから、長い表現をロジカルでインパクトのある短い表現に変える力が身につきます。
ボキャブラリー(語彙)が豊富になる
サマリーライティングのポイントとして、意味を変えずに表現を変える、同じボキャブラリーはなるべく使わない、という原則があります。そのため、単純に元の文章を真似するのではなく、様々な英語表現を使ってサマリーを書いていくので、ボキャブラリーが豊富になります。
サマリーライティングのやり方
それでは、実際にサマリー(要約)をやってみましょう。
段落に分ける
まずは、文章を段落ごとに分解します。改行が目安となりますが、接続詞を基準に話の転換部で段落分けを行います。物語の要約だと、「起承転結」で考えるとわかりやすいでしょう。
重要なポイントにアンダーラインを引く
段落ごとに、重要なポイントだと思うところにアンダーラインを引きます。そうすることで、要点を抜き出しやすくなります。
自分の言葉で書く
物語や新聞などの記事では、5W1H(登場人物が、いつ、どこで、どのように、何をしたのか)を目安に、書き出した文章を一文にまとめ直しましょう。
サマリーライティングのポイント
上手にサマリーライティングをするために、3つのポイントに気をつけましょう。
一番伝えたいポイントを書く
物語では、作者が伝えたいと思われるシーンや台詞には、書き手の主張が隠れている可能性が高いです。小論文などは、最初の段落と結論に最も伝えたいことが書かれているので、注目してみましょう。
事実を書く
事実だけを抜き出すようにしましょう。要約なので、詳細や具体例を書く必要はありません。他の人があなたのサマリーを読んだときに、事実が伝わるように意識して書きましょう。
自分の言葉で書く
抜き出して書けるようになったら、次は自分の言葉に書き換えてみましょう。特に物語だとセリフは直接話法で書かれていますが、サマリーライティングでは間接話法に変換する必要があります。
サマリーライティングでは、文章をそのまま抜き出して書くのではなく、自分の表現や単語に言い換えて書くようにしましょう。
興味のある読み物をサマリーライティングしてみよう
このように、サマリーライティングは英語力を鍛える有効な学習方法です。世界の文豪の小説の一部をサマリーライティングするのも良いですし、英字新聞、インターネットのコラムなど、興味のある文章をサマリーライティングするのもおすすめです。この学習を継続していくことで、一流の英語力が身についていきます。
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