IB取得、日英中3カ国語を話す、早稲田大・松田さんの言語の学び方


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(写真:シンガポールのインター(小学校)で水遊び。真ん中が松田さん。)

松田さんの海外歴と学校歴

0歳〜4歳 日本
4歳〜8歳 シンガポール アメリカ系インターナショナルスクール
8歳〜15歳 台湾 アメリカ系インターナショナルスクール
15歳〜18歳 シンガポール イギリス系インターナショナルスクール
18歳 日本 早稲田大学国際教養学部
19歳〜20歳 アメリカ

 

環境に身を任せて学んだ英語と中国語

—4歳にシンガポールのインターに通われていますが、当時はどのような気持ちでしたか?

幼稚園児だったので、詳しくは覚えていませんが、みんなの言っていることが分からなくて。英語が全く分からない状況で転校したので、母によると、私は家に帰って来てもイライラしていたそうです(笑)。しかし、周りにも同じくらいの英語レベルの子が多かったので、みんな一緒につたない英語で話しながら徐々に慣れていきました。

—どのように英語を吸収していったのですか?

喋りながら、が多かったですね。シンガポールは学校の外でも英語を使う機会が多く、家に帰ってからも英語でよく話していました。マンションの共有スペースでも、色んな国の子たちがいたり、マンションのガードマン達とも仲良くしていました(笑)。まだ小さかったので、文法やボキャブラリーを勉強したという記憶はありません。

—その後、台湾に引っ越されたんですね。

小学4年から台湾の南部にある田舎の方に引っ越しました。そこで通ったアメリカンスクールが、1学年で多くて15人や20人、少なくて4人とかの、とても小さな学校だったんです。あと、不思議なことにそのアメリカンスクールは周りも台湾人が多く、私が比較的英語ができる方だったんです。逆に、周りが中国語で話すので、中国語を学びました。中国語を話せないと会話についていけない感じだったので。

—最初に英語を習得した時の感覚と、中国語を習得した時の感覚は似ていますか?

似ていました。リスニングから入って、とにかく喋ってみたり。まだ幼かったので、習い事でやっていた中国語でも詩を覚えたり、歌を教えてもらったりしていました。インプットについては、意識して勉強をしていたというよりは自然に入ってくる感じでしたので、アウトプットすることを重視していました。

—アウトプットしようと意識していたのは、自分の性格上ですか?

私はそんなに積極的な性格ではないと思うので、環境ですかね。台湾のアメリカンスクールでは生徒が少ない分、みんな発表しないと授業が進まないこともありました(笑)。環境に身を任せたという感じでした。

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(写真:高校最後の日は制服を加工して仮装するのが学校の伝統だそうです。真ん中が松田さん。)

 

国際バカロレア(IB)で、自分で深く考える力を身につけた

—その後、またシンガポールに戻り、イギリス系のインターに通っていたようですが、今までの学校との違いは何かありましたか?

今までのアメリカ系インターナショナルスクールは、結構自由で授業も自分が好きな教科を選べました。イギリス系インターナショナルスクールでは、国際バカロレア(IB)プログラムを受講することとなったので、急に「型」があるみたいな感じに思いました。進学校だったので、みんなかりかりしている印象を最初に受けて、戸惑った覚えがあります。

-IBではどんな科目を取りましたか?

Higher Level では、A1 Japanese、A2 English、Geography。
Standard Level では、Biology、Math Studies、あとは中国語を続けたいと思い Chinese B を受講しました。

-言語系の科目を3つも取ったんですね。

そうですね。なのでエッセイの課題が他の人に比べて多かった印象はあります。でも自分で選んだ好きな科目だったので、苦痛ではありませんでした。

-IBという型がある中でも、自分が好きな科目を選べたんですね。大変だった科目はありますか?

Geographyが大変でしたね。コースワークがあったのですが、マラッカという都市に行き、3日間泊まり込みをして川の流れを調査しました。このワークでは、朝に川の流れを測り、次の朝にはレポートを提出しないといけなかったので、合宿のように4人1部屋だったのですが、みんな夜中までレポートを書いていました。

-すごいですね。実際に外に出て、自分で見て触って学ぶという感じですか。

そういう学習を重視している学校でした。例えば、毎年11年生(高校2年生)の頃に、「プロジェクトウィーク」という週があり、その間に絶対にCASの活動(IBプログラムで必須要件の一つで、ボランティア等の課外活動をする)を一週間やらないといけないこともありました。例えば、シンガポールを出て、予算を決めて、その予算内で旅をしなさい、というような。

-松田さんは何をしましたか?

私はカンボジアに一週間ボランティアをしに行きました。ストリートチルドレンに対して無料で教室を解放していて、みんな好きな時に来て授業を受ける、そんな施設でした。そこで私は英語を教えるボランティアをしました。

私は全くクメール語が話せず、向こうもほとんど英語ができない状態だったので、共通の言語がなく、身振り手振りでコミュニケーションしていました。テキストブックに沿って教えていましたが、ある時 “Season (季節)”という言葉が出てきて、どう説明しようかと困りました。カンボジアでは四季がないので “Season” って説明するのが難しかったんです。いくら「秋」「寒い」って伝えても通じなくて。すると、少し英語が得意な生徒が一人いたんですけど、その子が「わかった!カンボジアには雨期と乾期がある、それでしょ?」と言われて。それを聞いて、「あ、それも “Season” だね」って気付きました。

一方的に教えて、インプットさせるだけでは全然伝わらない。やっぱりインプットとアウトプット、その双方があることによって、お互い学び合えるということを実感しました。

-それは貴重な経験でしたね。では、IBを経験して、何が良かったですか?

Englishの授業で Compare and Contrast (比較と対照)のエッセイが多く、また1冊の本をじっくり読んでひたすら考える課題などがありました。その時は嫌でしたが、今思い返してみると、自分で深く考えることを学んできたんだな、と今は痛感しています。

-今、どういう時にそれを実感しますか?

例えば、ニュースを読んだ時に「出典はどこなんだ」とか、話の真意はどこにあるんだろう、と問うようになりました。また、大学に進学してからも、授業でリーディングを渡されても深読みができるようになりました。

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(写真:Penn留学中にフィラデルフィアのクリスマスマーケットにて。左が松田さん。)

 

留学中、「日本人としての自分」を考え直したきっかけ

—自分のアイデンティティは?

今まで悩んでいましたが、アメリカに留学してから「日本人」であることを実感しました。

—何かきっかけがあったんですか?

私は今までずっと海外で暮らしていたし、英語も話せるし、むしろ私は日本人ではないのかな、という意識があったんです。しかし、大学時代にアメリカに留学して(初めてのアメリカでした)、そこで自分を考え直しました。

せっかくビジネススクールが強いペンシルバニア大学に行ったので、一つでもビジネススクールの授業を受けてみたいと思って、マーケティングの授業を取ってみたんです。しかし、「基礎は本で勉強すれば大丈夫だよ」と友達に言われたので、結局、マーケティングの中級の授業を取りました。

マーケティングの授業ではグループワークが多く、まず私のグループに、「君、留学生?」「私たちのグループを引き下げないでね」「あなた基礎取ってないの?大丈夫?」というようなことを言われました。グループワークの課題が、アメリカのデパートの経営戦略を考え直すというものだったんですけど、「日本のデパートだと…」と話そうとしても、「いや、これはアメリカの話だから」とバッサリ切られて。あ、こんなに日本って受け入れられてないんだ、留学生にも興味ないんだ、と感じましたね。「アメリカ主義」というか。もちろんみんながそうではないと思うんですが、結構過激な子がいて、その子にバッサリ切られて。日本に関心がないんだな、と思いました。

他の留学生の仲間と話すと「正規の生徒は、留学生に全然興味ないよね」と周りも言っていました。みんなそう感じていたんだと。日本に限らず、アメリカもまだ全然グローバル化していないなと感じました。それまで私はグローバル人間だと思っていましたが全然そうじゃない。その時、日本人として根を張って何かしなきゃなって思いました。「日本のデパートの話じゃないから関係ないじゃん」って話を切られても、もっと強く「いや、日本のデパートはすごいんだよ」って主張すべきでした。

—それから意識はどのように変わりましたか?

就活をしながら、日本に貢献できるような仕事がしたいなって思うようになりました。
日本がもっと世界に出ていけたらいいなと思いますが、日本から一方的にではなく、世界全体としてお互い win-win なビジネスができたら良いなと思います。

 

言語を通じて自分、そして世界を知る

英語も、中国語も話せて、いろんな経験をされた松田さんにとって、言語とは何ですか?

言語は人間にしか無いもので、そして、すべての人をつなげたり、考えを発表したり、なんでも言語につながるというのが言語学の考えでありますが、その言語が発展すれば文化もさらに発展していくと思います。個人についても、やっぱり言語を習うと自分の考えが深まったり、相手のことを知ることができます。つまり、その国のことや、その人のことを理解し合うツールだと思います。

—どのように言語を維持しましたか?何か工夫はされていましたか?

本当に地道で細かいことの積み重ねです。たとえば、今一番維持するのに苦労しているのは中国語です。大学では中国からの留学生が多いので、友達になったらすぐに中国語で話してみたりしています。また、SNSで中国語で投稿している友達も多いので、その記事を読んでみたりもします。自分の興味があることしかしない性格なので(笑)目についたら読んでみたりします。

 

おすすめの本を教えて下さい。

Letters from Felix


本当に一番好きな本です。うさぎのぬいぐるみが空港に置いてけぼりになり、世界中を旅する話。内容的にも勉強になりますし、読んでいても楽しい本です。手紙が本に付いていて、その手紙を取り出して読めるみたいな仕掛けになっているので、とても面白いですよ。

The Story of Tracy Beaker


小学5年生ぐらいの時に、友達とみんなでハマっていた本です。イギリスの学校とかイギリスの生活の話が多く、イギリスに憧れながら読んでいました。

The Twits


意地悪で汚らしい老夫婦の話なので、雑で、ダークな話です。ゾクゾクしながら読んでいました。

 

最後に、英語を学ぶ方々へのメッセージお願いします!

私が今まで言語を勉強した経験からすると、やっぱり楽しむことが第一かなと思います。嫌だとなかなか続きません。もし本を読むのが好きだったら本を読むことから始めても良いし、テレビを観ることが好きだったらテレビを観て勉強するのも良いと思います。とにかく好きな方法で勉強してみてください。言語が話せるととても世界が広がると思うので頑張ってください!

 

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