山脇学園中学校高等学校_国際社会で活躍する女性の育成法に迫る | バイリンガルへの道

山脇学園中学校高等学校_国際社会で活躍する女性の育成法に迫る

山脇学園中学校高等学校_国際社会で活躍する女性の育成法に迫る

山脇学園中学校・高等学校では、教育理念である「国際社会で活躍する女性の育成」を実践するため、「読む」「書く」「聞く」「話す」の英語の4技能をバランスよく向上させることを目指しています。生徒の習熟度に合わせたきめ細かいクラス編成や、盤石な受験対策など、海外大学進学やその後の英語力を活用したキャリアまでを視野に入れた英語教育を行う山脇学園中学校・高等学校について徹底解説します。

山脇学園中学校・高等学校の概要

山脇学園中学校・高等学校は、東京都港区赤坂にある私立の中高完全一貫制の女子校です。1903年に今の新宿区に設立された女子實脩学校が前身となっており、現在は東京メトロ赤坂見附駅より徒歩5分、同じく東京メトロ赤坂駅・青山一丁目駅からは徒歩7分という交通の便に恵まれた位置にあります。都心でありながら広大な敷地を擁する閑静なロケーションにあって、生徒は多彩な教育施設が備わった環境でのびのびと学校生活を送っています。

入学試験は中高完全一貫制のため中学入学時のみ実施され、募集人数は「一般」入試(A,B,C)が190名、「1科午後」入試として国・算1科(国語か算数のどちらかを選択)が40名、探究サイエンスが10名、さらに「英語」入試と「帰国生」入試が合わせて40名となっています(2020年度)。

山脇学園中学校・高等学校の基本情報

学校属性:私立 中学校・普通科高等学校
建学の精神:「女性の本質を磨き、いつの時代にも適応できる教養高き女性の育成」
教育体制:完全中高一貫校
生徒数:中学校:886名、高等学校:728名(2019年4月時点)
教員数:117名(常勤・非常勤)、他にネイティブ教員7名など(2019年4月時点)
共学/別学:男女別学(女子校)
学期:3学期制
学費:113万2,705円(中学初年度)(2019年度)
帰国子女の受入:有
国内大学進学実績:国公立大学:12名、医学部医学科:4名、早慶上理:29名、GMARCH:127名ほか(2018年度)
海外大学進学実績:メルボルン大学、トロント大学:各1名(2018年度)

学校の特徴

4技能のバランスが取れた英語教育を実施 ~「国際社会で活躍する女性の育成」をめざして

グローバル化の進展が著しい現代社会のもとで、コミュニケーションツールとしての英語力習得の必要性がかつてなく高まっています。本校では「国際社会で活躍する女性の育成」をめざして、「理解する」だけでなく、「議論する」「交渉をする」など英語をツールとして社会で活躍できる能力を身につけさせることを目標に掲げています。これまでの読解力偏重の英語教育から、「聞く」「話す」という実際の生活やビジネスの場面で求められる実践的な英語力の養成にも力をいれ、英語の「読む」「書く」「聞く」「話す」という4技能のバランスを考慮した英語教育を実施しています。

授業は、文法・構文の理解や英文解釈の技術の習得などには日本語を用いる一方、習得した知識を基に自分の考えを発信するコミュニケーション養成については英語で進めるというようにメリハリをつけて行われます。そして、学校申込みによる英検の継続的な受検やGTECの導入によって、実践的な英語力の到達度を確かめることができます。

イングリッシュアイランド ~オールイングリッシュ環境で英語を能動的に学ぶ

ツールとしての英語力を磨くために、海外留学同様の環境で英語を学べる本校独自の施設であるイングリッシュアイランド(EI)が活用されています。広場を中心に学校はもちろんレストラン・銀行・薬局・シアターなどが配置されたイギリス風の街並みにはネイティブ教員が駐在し、英語だけが使うことを許されます。オールイングリッシュ環境であたかも芝居のように英語をロールプレイすることで、「聞く」「話す」の面で英語を能動的に学びながら、高い実践英語スキルの習得が目指されます。

EIでは授業はもちろん、さまざまなプログラムも用意されています。「ヤマワキ・ガールズ・エンカレッジ・プログラム(Y.G.E.P)」によって事前に擬似体験することで、初めての海外語学研修への参加を勇気づけます。過去にはアメリカの名門女子大学から女子学生を招いて自分の夢を語り合うプログラムが実施され、生徒たちは多くの刺激を受けたと言います。EIでのこうした語学体験・異文化体験が、実際に海外に出て行くモチベーションを高めることに役立っています。

クロスカルチャークラス ~違いを受け容れ、相互理解を深めるために

クロスカルチャークラスとは、帰国生と国内生が一緒に学ぶクラス編成のことです。異なる生活環境で育った生徒同士が日々の異文化体験を通して違いを受け容れ、互いに尊重し合う風土を生み出す狙いがあります。これは、教育目標にある「社会で生き生きと活躍する女性のリーダー」になるためには、語学力だけでなく文化的背景や価値観の違いを乗り越え、さまざまな人々と協働していく柔軟な対応力が求められるとする考えに基づきます。

クロスカルチャークラスに在籍する帰国生の海外経験から得た豊かな感性は、クラス内の国内生はもちろん、彼女らと交わりたいと考える一般クラスの生徒にも刺激を与えているようで、英語への意識が高まります。クラス編成は、中学1年で1つだったクロスカルチャークラスが中学2年では2クラスに増え、異文化の機会を増やすとともに学力レベルに対応した指導が行われます。

クロスカルチャークラスを終えた中学3年からは新たに生徒の希望や個性を考慮して3クラスに分けられ、「英語チャレンジクラス」ではネイティブ教員が日本人教員とともに担任を務め、ホームルームを英語で行うなど英語中心のカリキュラムが組まれています。これが、のちに高校に進んでからの国内の語学系大学や海外大学進学を見据えた英語教育や受験対策につながっていきます。

1人ひとりに最適な授業 ~習熟度別授業クラス編成で大学入試へ万全の体制

英語の授業は、入学時から一貫して習熟度別のクラス編成をとることにより、生徒1人ひとりに最適な授業が提供されます。具体的には、ネイティブ教員による授業や使う洋書のレベルを習熟度に応じたものに設定して、生徒がどの段階にあっても最適な形で4技能を向上できる内容を用意しています。

本校では高校1年までを基礎力養成の段階と位置づけ、2年、3年と進級するにつれ受験対策に直結した授業内容になっていきますが、そこでもクラスのレベルに応じたきめの細やかな授業が行われます。そして、3年では放課後特別授業や長期休暇中の特別講習を実施して、生徒の多種多様な習熟度や希望に応じた内容で大学受験に向けた英語力を万全なものにする体制が採られています。

充実した語学研修と海外留学プログラム ~海外で活躍できる人間を志すきっかけに

本校では、イングリッシュアイランドやクロスカルチャークラスなどで培った実践的な英語力を実地で試し、さらに広く海外で活躍する志を育てるための充実した語学研修と海外留学プログラムを用意しています。

中学3年でのイギリス語学研修や高校1年のオーストラリア語学研修では、語学学校での研修やホームステイ、そして現地高校生との交流を通して、それまでの学内での取り組みの成果を確かめます。

そして、高校1年、2年時のオーストラリアの名門女子校への留学では、70日間のターム留学と1年留学が実施されています。その他、英語力に秀でた生徒に対しては、本校に在籍したまま各自で見つけてきた留学先ハイスクールへの1年留学を認め、審査のうえで単位を認定する制度を設けており、認定されれば3年間での本校卒業が可能です。

まとめ

本校では、教育理念である「国際社会で活躍する女性の育成」を実践するため、国の英語教育に関する方針でもあるオールイングリッシュに呼応したカリキュラムを積極的に導入しています。そこでは「読む」「書く」「聞く」「話す」の英語の4技能をバランスよく向上させることが目指され、同時に生徒の習熟度に合わせたきめの細かいクラス編成で、受験対策を盤石なものにしています。また、語学研修や海外留学を豊富に用意して、意欲の高い生徒に対しては留学を積極的に勧めるなど、海外大学進学やその後の英語力を活用したキャリアまでを視野に入れた長期的な展望に立った英語教育を行っています。