大妻中野中学校・高等学校_1割が海外からの帰国生 | バイリンガルへの道

大妻中野中学校・高等学校_1割が海外からの帰国生

1割が海外からの帰国生、大妻中野中学校・高等学校。

<学校の概要>

大妻中野中学校・高等学校(以下、「同校」という)は、東京都中野区にあり、早稲田通りに面していて、新井薬師前駅から徒歩10分~15分の場所である。1908年に開校した女子校で、教育理念は女性の自立である。
同校は中高一貫教育を行い、全教室に電子黒板を設置している。2015年度スーパーグローバルハイスクールのアソシエイト校で、2016年度からグローバルリーダーコースを設置した。

<基本情報>

学校属性:私立中学校、高等学校(普通科・音楽科)
教育体制:中高一貫制
校訓:恥を知れ
生徒数:女子793人(2014年9月時点)
共学/別学:別学
学期:3学期制
学費:113万8800万円(初年度、2014年度、積立金込)
帰国子女の受入:有
国内大学進学実績:東京女子大学、立教大学、日本女子大学、青山学院大学、明治大学、実践女子大学、早稲田大学、中央大学、上智大学、法政大学など(2014年)
海外大学進学実績:ロヨラ大学シカゴ校、ウィスコンシン大学スペーリア校、ローワ大学、エルカミノカレッジ(2015年)

1割が海外からの帰国生で、ネイティブスピーカーによる授業が多い

1割が海外約30ヶ国からの帰国生であり、多様な生徒が集まっている。授業で専任教員2人と外国人教員1人が教え、全学年で英検を目指す。
中学1・2年における英語の授業では、音声を聞き取り、正確な発音を身に付けるとともに、英語による表現力をつけるため、英作文の指導やネイティブスピーカーとの会話を取り入れている。
中学3年と高校1年では、一部の英語科目は少人数クラスで行い、英作文の指導やネイティブと英会話をする。また、中学3年生以上はGTECテストも目指す。そして、文系の高校2・3年生を対象に、センター試験に対応する選択科目を設置している。

スーパーイングリッシュ講座などを開講している

中学3年生と高校1年生は、希望制でスーパーサイエンス講座(化学と数学を毎週3コマ)とスーパーイングリッシュ講座(毎週2コマ)を受講する。これらの講座は平日の朝または放課後に行っていて、スーパーイングリッシュ講座では、深く考えて論理的に表現する力や、世界の問題に関心を持って積極的に関わろうとする意欲を持つ生徒を育成する。
中学1・2年生はプレ・スーパーイングリッシュ講座を受講でき、高校2・3年生に対しては、入試対策演習やリスニング集中講座が開講されている。
また、週に2回、ネイティブスピーカーによる英語の全校放送をするほか、中学3年生と高校1年生は校内でスピーチコンテストを開催している。

早稲田大学やGMARCHの合格者が多い

2015年の合格実績は、東京女子大学38、立教大学34、日本女子大学23、青山学院大学21、明治大学19、実践女子大学19、早稲田大学18、中央大学18、上智大学18、法政大学18、日本大学16、津田塾大学13、成蹊大学11、成城大学11、帝京大学11などである。

2016年度から「グローバルリーダーズ コース」が設置される

2016年度から全学年とも、「グローバルリーダーズ コース」1クラス、「コア コース」2クラス、「アドバンストコース」3クラスという編成になり、海外帰国生入試は3回になる。なお、アドバンスト選抜入試とコア選抜入試に大きな変更はない。
グローバルリーダーズ コースの定員は35名で、海外帰国生入試またはグローバル入試を受験して入学する。グローバル入試の受験生は、英検4級以上の英語力をもつ生徒が想定されていて、卒業時の目標は海外大学、国内SGU(スーパーグローバルユニバーシティ)、国内難関大学の国際系・外国語学部へ進学することである。
グローバル入試の科目は英語、算数、国語で、英語の得点は他の科目の1.5倍の比重が置かれ、国語と算数の問題はコア選抜入試と同じである。グローバル入試に合格できなくても、コアコースやアドバンストコースに合格する場合がある。

グローバルリーダーズ コースは卒業時にTOEIC750点以上を目指す

中学1年~高校1年において、グローバルリーダーズ コースの英語の授業は、習熟度別の2クラス(CEFRのA1またはA2)に分かれ、週に6単位行う。4単位はネイティブスピーカーが担当して、ほとんど英語で行い、英会話だけではなく、文法やライティングなど全分野を担当する。
生徒はタブレット端末を所有して、リアルタイムの英会話レッスンシステムを利用している。2016年以降の新入生はタブレットを所有して、1対1の英会話レッスンを行う。
そして、卒業時にはCEFRのB1~B2レベル(TOEIC750点以上、TOEFL iBT57点)に到達する計画で、海外で学び英語のプレゼンができるようになる。
同コースでは、中学1年生全員が国内で実施するイングリッシュキャンプに参加し、講師はハーバード大学の学生が務める。さらに、東京外国語大学、上智大学、早稲田大学ICC、東京藝術大学、株式会社キリン、株式会社博報堂などと連携してプログラムを実施する。

カナダやオーストラリアへ海外留学する機会がある

中学2年生(約100名)は、バンクーバーにあるブリティッシュコロンビア大学の学生寮に滞在して、英語のレッスンを受講して、現地の生徒と交流する。高校1・2年生(約30名)はオーストラリアの姉妹校であるセント・アンドリュース・カレッジに短期留学し、生徒の家庭にホームステイをする。セント・アンドリュース・カレッジやフランスの高校とは、交換留学を行っている。
グローバルリーダーズ コースの中学2年生は、原則としてバンクーバー(カナダ)での体験学習に参加するが、他コースの生徒も参加するが、別のプログラムを受講する。他に、各10名がセントジョセフ大学(アメリカ)やニュープリマス女子高(ニュージーランド)で短期研修・留学をする予定である。

まとめ

スーパーグローバルコースは、海外大学への進学や高度な英語力が必要とされる進路を希望する生徒に適している。他のコースでも英語学習に力を入れ、海外留学の機会がある。難関私立大学への合格が期待できる進学実績である。