東京女子学園中学校高等学校の特徴解説-充実した最先端の教育プログラム | バイリンガルへの道

東京女子学園中学校高等学校の特徴解説-充実した最先端の教育プログラム

東京女子学園中学校高等学校の特徴解説-充実した最先端の教育プログラム

「世界とつながる女性(ひと)を育む」東京女子学園中学校高等学校。国際社会において自ら課題を発見・探究し、発信できる人材の育成を目的に、ユニークなオリジナル教材やICTの積極的な活用、また充実した国際交流プログラムを設けて、生徒たちを地球規模の視野で考えることができる人材へと成長を導きます。
今回は、最先端の教育プログラムが充実した、東京女子学園中学校高等学校の特徴について解説します。

東京女子学園中学校高等学校の概要

東京女子学園中学校・高等学校は、東京都港区芝にある私立の中高一貫の女子校です。1903年の設立以来、一貫して自立した女性の育成を目指す教育に取り組んでいます。現在は、国際社会において自ら課題を発見・探究し、最終的に発信できる人材の育成を掲げており、その取り組みは英語教育において顕著といえます。近年では国立大学や難関私立大学への進学も着実に伸ばしており、高校入試の募集人数は、推薦入試 Iが55名(国際教養コース:15名、未来創造コース:40名)、一般入試(併願優遇)が75名(国際教養コース:25名、未来創造コース:50名)。その他に別枠の推薦入試と一般入試、さらには帰国生入試も行われます。

基本情報

学校属性:私立 中学校・普通科高校
教育理念:「人の中なる人となれ」
教育体制:中高一貫校(併設型、高校2年次からの混合あり)
生徒数:中学校:女子86名、高等学校:女子255名(2018年度)
共学/別学:女子校
学期:2学期制
学費:121万3,200円(高校初年度)
帰国子女の受入:有
国内大学進学実績:東京農業大学、神田外語大学、中央大学、成城大学など(2019年度)

東京女子学園中学校高等学校の特徴

「地球思考」 ~広い視野で考え、より善く生きる力を身につける

東京女子学園では「地球思考」を育むことを教育の柱に据えています。東京女子学園の教育理念である「人の中なる人となれ」に連なるもので、社会のしくみが大きく変わりつつあるこの時代に、社会に貢献できる人間になるための拠りどころとなる考え方として同校では大切にされています。

多様な文化の尊重ができるためには、まず自国の文化の価値を認めることが大切であるとの考えに基づき、東京女子学園では英語教育もさることながら、日本の文化・歴史をより深く理解するための体験教育にも注力しています。

中学1年から高校3年までの6年間通して行われる礼法では、礼儀や作法を学ぶことを通して日本の伝統文化への理解を深めるとともに、相手への心配りができる豊かな感性を育くみます。

また英語教育では、「地球思考」の実践に欠かせないツールとして特に重点的なカリキュラムが組まれています。総合学習「地球思考プログラム」では、英語を使う機会が増えることで、生徒に英語好きになって欲しいとの意図の基、あらゆる教科にまたがる内容の授業を英語で学んでいくスタイル。これが東京女子学園らしい特徴といえるでしょう。

21世紀型授業 ~ディスカッション、プレゼンテーションを通して課題発見力・発言力を養成

21世紀型授業とは、知識習得に偏った受け身の授業ではなく、生徒自身に課題を発見させて問題を解決していくことで学びを深めさせるという、探求型アクティブ・ラーニング(能動的学習)を積極的に採り入れた授業形態のことです。「知識は実践できて初めて智慧となる」と考える東京女子学園では、生徒に常に自分の学習到達度を確認させるための「地球思考コード」を与え、1人ひとりの個性と学力に対応したカリキュラムを実施しています。

特に英語の授業では、異文化学習、ディスカッション、プレゼンテーションを積極的に取り入れています。東京女子学園が目指す「自分の言葉で、世界に発信できる女性(ひと)」になるために必要な、自分で考え判断する力、自己表現力を高める狙いがあります。
幅広い話題について積極的に討論に加わり、発表するという双方向の授業に参加することで、生徒たちは英語で自分を表現する楽しさを学んでいくことができます。

国際社会の中で、異なる立場の意見を理解したうえで、自らの主張を的確に発言できるコミュニケーション力を身に着けること。東京女子学園が英語に力を入れている理由が良くわかりますね。

「楽しくなくっちゃ英語じゃない」~”World Study”で4技能をバランスよく伸ばす

同校の英語の授業は「楽しくなくっちゃ英語じゃない」をモットーに、「読む」「書く」「聞く」「話す」のの4技能をバランスよく伸ばすことを目指しています。

そして、英語の授業に使われるユニークな教材が、同校教員によるオリジナルテキスト「World Study」。「World Study」は、世界各国の文化の紹介・社会問題への言及に始まり日常の場面ごとの英会話までを収めており、楽しみながら英語力を高められるよう工夫されています。

週1回のWorld Studyを使った授業では、複数のネイティブ教員による指導の下、感情をこめて課題文を暗唱するリレーションや、グループ単位でのディスカッションといった実践的なプログラムに取り組んでいます。英語で自分を表現する楽しさを知っていく中で、プレゼンテーション技術を含めた英会話総合力の向上を目指しています。

大学試験・英検・TOEIC講座・資格対策も

このような取り組みの一方で、試験対策にも積極的です。高校卒業時までに英検2級から準1級程度の資格を取得するという目標を設定し、普段の授業でも試験対策を実施、TOEIC講座も設けています。新たに生まれ変わる大学入試への対応はもちろん、資格の取得を通して、一生使える英語力を身につけることを念頭においています。

生徒1人に1台iPadを配付 ~ ICTを積極活用し、能動的学習を推進

東京女子学園ではICTを積極活用し、生徒の能動的学習の推進に役立てようと考えています。
生徒1人に1台配られるiPadは、今やWorld Studyと並んで同校の英語教育において欠かせないツールになっているほどです。

iPadを使ったWorld Studyの授業では、単語ゲームや英作した文章をiPadに録音して発表する取り組みなどを通して、楽しみながら英語を学ぶことができます。またiPadの活用により、宿題や連絡事項のやりとりが個別に行えるので、生徒1人ひとりの学習進度に応じたきめ細やかな指導を行えるようになったこともポイントといえるでしょう。

英語学習のスタートとして、生徒に英語を学ぶ楽しさを教え、英語を使う積極性を身に着けさせたいという考えが徹底されているからこそできるプログラム。iPadを使った授業では、クラスメイトが使う英語表現から学びつつ、間違いを恐れずに人前で英語を話す体験をすることで、生徒自らが主体的に考える力を身に着ける狙いがあります。

多彩な国際交流プログラム ~ 違いを認め合うことの大切さを知るきっかけに

多彩な国際交流プログラムも東京女子学園の特色といえるでしょう。
東京女子学園は「これからの国際社会では、単に英語を操れるだけの人間は通用しない」と考えており、「違いを認め合うことが国際交流の出発点」をモットーに、相手の国の歴史や文化に直に触れることができる、さまざまな国際体験の機会を長年提供しています。

1980年から続くアメリカ・シアトルでの3週間の海外教育研修は、現地の一般家庭に生徒1人で滞在。オリジナルプログラムの英語授業の受講やホストファミリーを交えたアクティビティーを楽しむことで、アメリカの文化や生活習慣を家族の一員として学びます。
オーストラリアへの3カ月留学では、ホストファミリーとの生活を通して、生きた英語の習得はもちろん、異文化体験による国際感覚と自立心の育成が図られます。

生徒たちは国際交流プログラムへの参加を通して、海外で認めてもらうためには自分の意見を伝えることが大切であることを知り、自主自立の精神を身につけていくことでしょう。

まとめ

東京女子学園の教育は、国際社会で生きていくことを見据えた「地球思考」の養成を目標としています。英語は「地球思考」を実践するうえで不可欠であり、英語教育では、「読む・書く・聞く・話す」という英語の4技能の習得はもちろん、自主的な学習態度や国際交流に必須の多様性を認め合う価値観を身に着けることができます。東京女子学園はユニークな教材やICTの積極的な活用、また充実した国際交流プログラムを設けて、生徒たちを地球規模の視野で考えることができる人材に育て上げることに日々邁進している学校といえるでしょう。