幼稚園から大学院まで、完全一貫教育の玉川学園。


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<学校の概要>

玉川学園は、1929年(昭和4年)の創設、創立者小原國芳は「全人教育」を理念にこの学園を開いた。 当初は生徒数全111名、教職員18名だった学園が、今は幼稚園から大学院まで、典型的な一貫教育を実現した総合学園が、61万平米の広大なキャンパスに実現している。この理念の中心に12の教育信条を掲げ、その殿(しんがり)に「国際教育」を据えて、世界を意識した人間形成を強く謳っている。

 

<基本情報>

★スーパーグローバルハイスクール(SGH)
★SGH研究構想名:「国際機関へキャリア選択できる全人的リーダーの育成」

学校属性:キリスト系私立 幼中高完全一貫制-K-12
校訓:人生の最も苦しい いやな つらい 損な場面を 真っ先に微笑を以て担当せよ
系列校:玉川学園幼稚部・中学部・高等部、玉川大学
教育体制:幼中高一貫教育
生徒数:約15,000名(幼中高大院合算)
共学/別学:共学
学期:2学期制
学費:中学 1,224,000円
   高校 1,240,000円(一般)〜1,730,000円(IB)
学生/教員比:20/1 (2014年)
帰国子女の受入:有
国内大学進学実績:北里大学、横浜市立大学、青山学院大学、 学習院大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、上智大学
         中央大学、法政大学、明治大学、立教大学、早稲田大学、東京外国語大学(2011)、東京理科大学(2011)
海外大学進学実績:ボストン大学、ブラウン大学、ブリティッシュコロンビア大学、マンチェスター大学
         カリフォルニア大学サンタバーバラ校、南カリフォルニア大学、トロント大学、ワシントン大学、ほか。

 

<学校の特徴>
完全一貫教育(K-12)

一貫校数あるなかで、玉川学園は特筆すべき教育機関だ。まず、幼稚園から大学院まで、完全一貫教育で「全人教育」を図るという、ほぼ理想的な環境を提供している。2006年4月から、従来の幼稚部から高等部までをひとつの学校として捉える「玉川学園一貫教育」(K-12)をスタートし、幼稚部から12年生(高校3年生)までの一貫性を高め、子供たちの発達に応じた、より効果的な教育を実践している。さらに2007年4月には、国際学級を開設し、学園の「世界に通用する人づくり」構想が一段と充実している。

 

教育のクオリティ

玉川学園は、さまざまな教育推進プログラムに参加して、教育のクオリティ向上に務めている。

a. 国際バカロレア(IB =International Baccalaureate)

この構想の一環として、玉川学園では7年生から12年生で構成される国際バカロレア(IB)クラスを創設、二つのプログラム、MYP(7~10年生)とDP(11~12年生)を提供している。

IBは国際バカロレア機構が提供する国際標準の教育プログラムで、世界中で3,600校、110万人の生徒が学んでいる。日本では24校認定を受けており、一条校*)では玉川学園を始めとし6校のみである。クラスは1学年1クラスでクラスも25人ほどの少人数だ。授業はIBの公用語である英語で行われ、ディスカッション中心に単なる知識の詰め込みではなく、習得した知識をベースにままず自分で考え、相手の意見を聴き、そして自分の考えをまとめて英語で発信できる力と姿勢を養う。玉川学園ではこのIBの「国際基準の学び」を通じて、未来を背負って世界で活躍できる若者たちを育てる。
*)学校教育法第一条に基づく学校のことで、一般的には日本の小学校・中学校・高等学校を指す。

b. ラウンドスクエア(Round Square)

国際規模の私立学校連盟で、2005年に日本で初めて正式メンバーに認定された。年次の国際会議には、世界の90校から高校生が集まって国際的な問題を議論する。

c. 国際学校協議会(The Council of International Schools)

国際教育の向上と発展を支援する非営利団体で,
玉川学園は2014年12月にメンバー校として認定された。

d. スーパーサイエンスハイスクール(SSH)

国際的な科学技術系人材の育成と理数教育に重点を置いた研究開発の拠点として、文部科学省が指定する。玉川学園は2008年に指定を受け、5年間理科教育の実践とカリキュラムの研究開発に取り組み、2013年2期目の指定(2013年~2017年の5年間)を受けた。

e. スーパーグローバルハイスクール (Super Global High School)

国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成を目的に、国内の高等学校や中高一貫教育校の中から国が50校程度を指定する。今次指定された56校は、社会課題に対する関心と深い教養、コミュニケーション能力、問題解決力などの国際的素養を育成するために先駆的な教育課程を研究開発する。研究構想名は「国際機関へキャリア選択できる全人的リーダーの育成」。

 

海外との触れ合い

玉川学園の子供たちは、幼稚部の時に初めて海外の友だちと触れ合う。年間を通じて、園児、児童、生徒たちは外国の存在を肌で感じ、言葉や文化の違いをコミュニケーションを通じて体験する。海外での研修は5年生から始まる。提携校の訪問、世界会議や国際交流試合への參加、演奏会や長期留学など、学年や目的に応じた多彩はプログラムが用意されている。昨年、海外研修に参加した児童、生徒は10カ国268人、海外からは9カ国122人が学園を訪れている。このように、玉川学園は、体験を通じて世界を知る、体で世界の文化や価値観を学ぶ機会を提供している。

 

海外からの入学/帰国生について

玉川学園にはインターナショナルスクールから編入学できる。日本国籍保有者に限定しているわけではなく、日本語を第一言語として設定していることを理解したうえで受験できる。日本語の能力が心配な生徒に対しては、国語の授業の中では日本語教員資格を持った者のサポートがある。帰国生は、一般入試と同日程、同一問題で受験し、合否判定の際に、入学後の適応学力の有無が検討され、語学ができること、海外での生活経験などをプラス要素が考慮されて合否がきまる。

 

「世界に通用する人づくり」

「世界に通用する人づくり」の理念から、英語での会話、英語圏の国々の文化理解、国際的言語としての英語に対する積極性を育む。英語で行われる社会、数学、理科への支援も行う。英語の識字能力、文法、意思の疎通、スペリング、会話力と聴解力を効果的に学ぶ。授業では、つねに聞く力、話す力、書く力の3つの力を伸ばす事に主眼がおかれる。

ネイティブスピーカーも専任講師としており、EFL教員[English as a Foreign Language:大学院で英語が母国語でないものに英語を教える専門課程を修了した外国人教員]が指導にあたっている。

K-12 に象徴される独自の一貫教育を大黒柱に構築されている玉川学園という学びの世界には、並みの尺度では測れないユニークさがある。偏差値を言うならば、例えば玉川学園中学のそれは45〜47前後で決して高くはない。だから、いわゆる一流中学のような試験対策は必要なかろう。むしろ、玉川学園という学びの場に受け入れられるための合格点を突破することが難しいのかも知れない。この学園は進学に汲々とするのではなく、人間形成を育む場だからだ。

 

まとめ

玉川大学の小原芳明学長はある対談で学園の卒業生に対して大略次のようなメッセージを残している:

「所詮人間はちっぽけな存在だから失敗を恐れないでほしい。無謀になれということではなく、失敗を許されるのが人間だ、と考えて、失敗から学んで次の手を打つ。自分を過大評価することなく、前進してほしい。単に”Active”ではなくて”Proactive”へ、より積極的に、チャレンジしてほしい。世界で互角に戦っていくために、”Proactive”精神をこそ期待する」。

玉川学園の「世界に通用する人づくり」の面目躍如たるものがある。

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