世界のリーダーを育てる!の理念で、30%が留学生の早稲田教養学部に進学した黒神さんに聞く「英語を好きになるコツ」 | バイリンガルへの道

世界のリーダーを育てる!の理念で、30%が留学生の早稲田教養学部に進学した黒神さんに聞く「英語を好きになるコツ」

世界のリーダーを育てる!の理念で、30%が留学生の早稲田教養学部に進学した黒神さんに聞く「英語を好きになるコツ」

ワイオミング州のイエローストーン国立公園近くにあるグランドティートン国立公園へ旅行したとき、一番右が黒神さん。

ワイオミング州のイエローストーン国立公園近くにあるグランドティートン国立公園へ旅行したとき、一番右が黒神さん。

黒神さんの海外歴と学校歴

0歳〜6歳 東京 ICU幼稚園
6歳 東京 学芸大学附属小金井小学校 ※2学期まで
6歳〜11歳 アメリカ カンザス州 Valley Park elementary school
11歳〜13歳 アメリカ コネティカット州 Eastern Middle School
13歳〜17歳 東京 渋谷教育学園渋谷中学校・高等学校
18歳〜現在 東京 早稲田大学国際教養学部

英語の所持資格

英検1級・TOEFL iBT 119点・SAT 2290点

世界のリーダーを育てる!早稲田大学国際教養学部(SILS)とは?

将来の夢

現在、大学1年なのでまだ明確に職業を決めているわけではないのですが、被災地でのボランティア経験から心理学に関することに関心を持っています。
渋谷教育学園渋谷高等学校の2年生の時の課外活動として、東日本大震災で被災された岩手県の大槌町と釜石市にボランティアに行きました。
その時に被災された子供たちと遊ぶ機会があったのですが、見た目は普通の子供なのに被災のストレスで心が傷ついていることが痛いほど伝わってきました。はじめはボランティアの人を拒む行動を取っていて、どうやったら心を通わせることができるのか考えさせられました。
その時は、アメリカで当時流行っていたコップで遊ぶゲームを英語で歌を歌いながら遊んで、徐々に打ち解けていくことができました。英語が役に立ったと感じた体験です。
そういった体験を通して、トラウマ的経験が子供にどんな影響を与えるのか、どうやってトラウマを解消することができるのか、カウンセリングや心理学を深く探求していきたいと思っています。

アメリカでの初のハロウィンに、アメリカでどの子どもも見る教育ビデオ作品、Magic School Busのバスになったとき、右から2番目が黒神さん

アメリカでの初のハロウィンに、アメリカでどの子どもも見る教育ビデオ作品、Magic School Busのバスになったとき、右から2番目が黒神さん

ストレスをポジティブなパワーに変えるには?(心理学者ケリー・マクゴニガル)

早稲田大学国際教養学部の授業で見たプレゼンテーションなのですが、みんなが抱えるストレスをポジティブなパワーに変換する方法について話されています。
ポジティブに思考を変えることが体に良いと科学的に証明されていることを知って、「気持ちの持ち方で未来を変えられる!」と思えるようになりました。

日本とアメリカのそれぞれの魅力はなんですか?

日本の良いところは、「協調性」だと思います。人の意見を取り入れながら、より良いものを作っていくことを日本の学校で学びました。また日本人には、声に出さなくても相手の気持ちを察する温かさがあると思います。
一方で、アメリカの魅力は「多様性」だと思います。人種だけでなく、宗教も様々です。多様性の中でアメリカですごく重要になってくるのが、自分の意見をはっきり言うことでした。
6歳でアメリカに引っ越した時に思ったのが、「黙っていたら、誰も何も理解してくれない」ということでした。授業もわからない場合は「分からない」と伝えないと、どんどん先に進んでしまうので、自分の意見をしっかり伝えることがアメリカの魅力であり、学んだところです。

US Openを見に行ったとき、一番右側が黒神さん。

US Openを見に行ったとき、一番右側が黒神さん。

中学生の時に日本に帰国してから、どうやって英語力の維持・向上していますか?

私が転入した、渋谷教育学園渋谷中学校・高等学校が英語に力を入れている学校だったので、学校の先生が英語で本を読むことを勧めており、たくさんの本を読みました。
私は、帰国子女枠で入学したのですが、帰国子女のための英語の特別授業があり、ネイティブの先生から世界史を英語で学んでいました。英語の授業は、「World History(世界史)」と「Language Arts」がありました。「Language Arts(国語)」では、フランケンシュタイン、シェイクスピア、ギリシャ神話も読みましたね。ちょっと変わったものだと、「菊と刀」というアメリカの文化人類学者ルース・ベネディクトが書いた、日本文化を説明した文化人類学の著作も読みました。アメリカ人から見た日本のことが書かれていて違った視点が面白かったです。

5年のハロウィンで、友達とMiss○○になりきったとき、左から二番目が黒神さん。

5年のハロウィンで、友達とMiss○○になりきったとき、左から二番目が黒神さん。

子どもの英語学習におすすめの洋書

Geronimo Stilton #1: Lost Treasure of the Emerald Eye(Geronimo Stilton)
絵が入っていて、フォントも面白くてかわいいので、おすすめです。豊かな感情表現も学べます。

Charlie and the Chocolate Factory(Roald Dahl)
映画「チャーリーとチョコレート工場」の原作です。言葉の使い方がわかりやすく、キャラクターが個性的で面白いです。

Runny Babbit( Shel Silverstein)
子ども向けのポエムです。絵があって、短いので、子どもが読んでいて飽きない本ですね。本自体が頭文字をひっくり返して書いているので、タイトルも本当は「Bunny Rabbit」なのに「Runny Babbit」とわざと書いているみたいな、ちょっとふざけた感じの作品です。絵を見ながら読めるというのも楽しいと思います。

英語を嫌いにならないコツは?

一言でいうと、「好きなものと英語を組み合わせる」ことです。英語そのものを勉強するよりは、好きな本を英語で読んだり、英語を使って何かを学んでいる、というのがよいと思います。自分がワクワクするテーマの本だと次が知りたくなるので、多少難しくても辞書を引きながら読み進めていくことができると思います。
英語はあくまでツールなので、楽しい目的を持って取り組んでみることをおすすめします。
最初は大変かもしれませんが、英語ができることでいろんな国に友達ができたり、世界が広がっていきました。英語を「勉強科目」としてだけでなく、「世界を広げるツール」として活用していただきたいです。