コロナをきっかけに受験者が急増したと言われているDuolingo English Test。まだまだ日本では知名度は低いですが、アメリカの有名大学の出願にも使用できるテストとして徐々に広まりつつあります。
今回はそんなDuolingo English Testの特徴や対策方法をまとめました。TOEFLかIELTSの受験を検討されている方はぜひDuolingo English Testもチェックしてみてください。
Duolingo English Testとは
Duolingo English Testは言語学習アプリで有名なDuolingoが提供するオンライン完結型の英語能力検定テストです。2016年に提供がスタートしました。テストは160点満点となっており、5点刻みにスコアがでます。
テストは下記の流れで行われます。
- 簡単なテストの規則説明やマイクチェック、個人情報の入力、テストに関する同意書
- 適応型テスト(読解問題やリスニング問題、ライティング問題、スピーキング問題を含む)
- オープンエンド型テスト(ライティング問題とスピーキング問題)
具体的なフローはぜひ公式動画からご確認ください。
Duolingo English Test 導入校・導入プログラム
Duolingo English Testは現在3000以上の教育機関で導入されています。アメリカ導入機関の一覧は公式サイトで確認できますが、下記のような有名大学もDuolingo English Testを採用しています。
- スタンフォード大学
- イエール大学
- デューク大学
- コロンビア大学
- ジョンズ・ホプキンズ大学
例えばイエール大学では大学出願に必要な英語力の目安条件としてTOEFL iBT100点、IELTS7点、Duolingo English Test120点と提示しています。
また、イエール大学が提供する高校生向けのサマープログラムでもTOEFL iBT100点、IELTS7点、Duolingo English Test120点が必要英語力として記載されています。
Duolingo English TestがTOEFLやIELTSよりも優れている点
Duolingo English Testがここ数年で知名度を伸ばしてきた背景にはコロナ禍による影響も大きいと言われていますが、多くの受験者がTOEFLやIELTSではなくDuolingo English Testを選択するようになった理由は4つあると言われています。
受験料がとにかく安い
Duolingo English Testの受験料は49ドル(約5000円)。海外大学への受験条件として必須なTOEFLやIELTSどころか、これまで日本で定番の英語資格となってきたTOEICや英検2級よりも受験料が安いのが特徴です。
また、TOEFLなどの場合、テスト結果を送る件数毎に送付手数料が発生するのですがDuolingo English Testはテスト結果を追加費用なしで何校にも送ることができるのでとても経済的です。
どこでも受けられる
これまでTOEFL やIELTSはテストセンターでの受験が必須となっており、地方や近くに受験会場がない生徒には受験費用に加えて、移動費や宿泊費がかかることが負担になっていました。Duolingo English Testはどこからでも受験ができるため、コロナ禍で感染リスクの高い都心への移動を懸念している受験者にとって、とても嬉しいポイントとなりました。
実はどこでも受験が可能になっているのには創業者自身の経験も大きいのだそうです。
Duolingo English Test (DET)は創業者がグアテマラで試験を受けられず、紛争地帯のエルサバドルまで飛行機で受けに行ったという苦い原体験がベースとなっています。
経済的・地理的制約が挑戦への足枷になってはいけない。そんな思いからつくられたDETが多くの人々の役に立っているのは感慨深いです。
— Sho@Duolingo (@YeahThatSho1) May 9, 2021
試験時間が短い
Duolingo English Testの試験所要時間は1時間です。TOEFL iBTが3時間、IELTSが2時間40分であるのと比べるととても短い試験時間となっており、忙しくても気軽に受験することができます。長時間の試験時間は疲労にもつながるので、短時間集中でテストを受けたい方にはおすすめです。
すぐに結果が出る
Duolingo English Testは受験後すぐにテスト結果が出ます。TOEFL iBTの場合、受験11日後にスコアレポートが発送されるのと比べるとかなり早いです。出願締め切り直前でもスコアを提出することができるのはとても魅力的です。
ただし、何度も連続してテストを受ける際は下記のような条件があるので注意してください。
テストを完了し提出した後に次のテストを受けるには、提出したテストの結果を待つ必要があります。
テストは30日間で3回分購入することができます。この期間はあなたが最初のテストを購入した日から始まります。
Duolingo English Test 受験対策と注意点
Duolingo English Test受験対策
残念ながら、Duolingo English Testの公式受験対策本などは日本ではまだ販売されていません。また、正答率によって難易度が変化していく適応型テストをDuolingo English Testは採用しているため、対策も難しいのが現状です。
ただし英検やTOEFLなどと出題形式が大きく異なるため、事前準備・対策は必須です。例えば、たくさん並んでいる単語の中から英語にはない単語を選ぶ問題や、指定されたアルファベットで始まる単語を正しいスペルで埋める穴埋め問題など英検やTOEFLでは見かけない問題があります。Duolingo公式YouTubeでは試験の最新情報などが更新されているので受験前に確認してみてください。
対策本はありませんが、YouTubeには自身の受験経験などをシェアしてくれているYouTuberがたくさんいますのでぜひあわせて確認してみてください。
また、パソコンでの受験になるため、事前にタイピングの練習もしておくことをおすすめします。例えば、制限時間内に表示された画像について英語で文章を書く問題や、読み上げられた英文をそのまま書く問題、与えられたトピックについて自由記述する問題などがあります。タイピングが遅いと制限時間内に答えが分かっていても答えられない可能性があるので日頃からパソコンで英文を書く練習を行なっておきましょう。
不正防止対策に伴う受験時の注意点
すぐに受けられ、すぐに結果が出るという特徴から、スコアが必要なタイミングの直前に受験を検討される方も多いかと思いますが、特に初めてDuolingo English Testを受験される方はスケジュールに余裕を持って受験することをおすすめします。
これは、Duolingo English Testは不正防止対策を行なっており、下記のような場合、テスト開始に進めなかったり、再テストとなったりすることがあるためです。
- 長時間PCの前に座っていないことが確認される
- サブディスプレイが接続されていることが確認される
公式サイトの注意事項を確認の上、テストが無効にならないよう、テスト環境などの準備は早めに行いましょう。
受験者に寄り添ったDuolingo English Testの今後
Duolingo English Testは時間的にも金銭的にも体力的にも、そして精神的にも負担が軽減された英語実力確認テストと言えると思います。今後、導入大学が増えればますます受験者が増えることが予想されます。また、日本でも大学の交換留学への条件にDuolingo English Testが追加されれば、受験者が急激に増加するのではないでしょうか。
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