先日、インターに通っているキャタル生の保護者様から下記のようなご相談をいただきました。
日本人が国語を学ぶように、英語での正しい語彙力、的確な表現や読解力を身につけさせたいと思っています。どういった勉強の仕方が良いか、どういった点を伸ばしていくのが良いのか、インターご出身や帰国子女の先生も多くいらっしゃると思いますので、ご経験からのお知恵をお借りできますととても嬉しく思います。
キャタルでは現在たくさんの帰国子女やインター出身メンバーが働いており、このご相談に総動員で回答させていただきましたのでその回答内容をこちらでもご紹介します。経験者が語る「日本人が国語を学ぶように、英語力を高めていく」ために、レッスン外でできることが盛りだくさんなのでぜひ参考にしてみてください!
定番!コツコツ系
定番ですが、やっぱり多かったお家でできること。コツコツ系はどれも継続がポイントです。継続して取り組むことができたら英語力アップにつながるため、お子さまが英語嫌いにならないよう、工夫しながら続けられるようにお家でもやっていきたいところ。コツコツ系は本を読む時間を家族で作る、一緒に映画を見るなど、お子さまと親御さんも一緒に時間を作ってぜひ取り組んでみてください。
幅広いジャンルの英語の本と日本語の本を読む
やはり圧倒的に多かった回答は「本を読む」でした。毎月本が送られてくるサブスクサービスを使用していたというメンバーも!どんな本を読ませたらいいのかお悩みの方はScholastic Book Club などレベルにあった本をお勧めしてくれるリソースを使うのが良いとのことです。洋書に抵抗感があるお子さまの場合はまずは英語の絵本など絵だけでも楽しめるものや、海外の図鑑などを選んであげるといいかもしれません。お子さまが読みたいと思った本はもちろんですが、時にはジャンルが偏らないように大人向けの少し難易度の高いミステリー本、National Geographicなどのノンフィクションの雑誌、クラシックと呼ばれる文学的に有名な本などを読んでみるように提案してあげてください。
また、英語力を高めるためにといって英語の本だけを読むのではなく、日本語の本をたくさん読むのがいいという声も複数ありました。
英語に専念させるために日本語を制限する必要はないと感じます。日本語の本を読むことで、英語の本と比較して、英語と日本語の文法はこんなに違うんだ、と認識することができて、両方の言語への理解が深まりました。図書館や本屋さんに行く習慣を日常的に取り入れて、お子さまが好きと思う本をなるべくたくさん読ませてあげてください。
親御さんの読書や本に対する姿勢や意識は子どもに伝わりやすいので、一緒に本を読む時間を作ることをおすすめします。また、一緒に本屋さんに英語の本を見に行って、お子さまがどんな本を手に取ったりしているか観察するのもいいと思います。本屋さん、学校や市の図書館などをフル活用してみてください!
家族で映画を見てディスカッション
次に多かったのも想像通りの回答かもしれませんが「映画を見る」でした。字幕なしで観るとリスニングやボキャブラリーの勉強になるとのこと。そして、メンバーの回答に共通していたのが、ただ英語で映画をみて終わりなのではなく、映画を見た感想やどれくらい英語で理解できたかなどを共有する時間をとるのがいいとのことでした!
テレビが大好きな家庭だったのでよく一緒にドラマや映画を見ていました。よく途中で止められて「今のところわかった?」→「わからない」→「何処がわからなかった?」から説明が始まり、新しい単語やフレーズを教えてもらうと、忘れた頃に「意味覚えてる?使ってみて」を繰り返してました。徐々にわからなくなってくるところが減ってきて「今のところわかった?」→「わかった!(ドヤ顔)」の回数が増えました。親子で一緒にわからないところは調べる・考えるなどをしてもいいかもですね!
週末は必ずDVDを借りてきて家族でムービーナイトをしていた!というメンバーもいましたが、今ではNetflixやAmazon Primeなどを活用すれば様々なジャンルの映画やドラマを楽しめるのでぜひ活用してみてください。
好きを活かした交流系
好きだと続けられるというお子さまも多いと思うので、お子さまの「好き」と英語を繋げられる工夫ができると自然と英語力も高まっていきます。
ブッククラブやオンライン読書会に参加する
本好きのお子さまにはぜひ本を読むだけではなく、読んだ後に交流できる機会を作ってあげると、さらに英語を頑張ろうというモチベーションに繋がります。キャタルのメンバーには親子でブッククラブに参加していたという人もいました。
小6の時に、クラスメートに「Mother/Daughter Book Club」に誘ってもらいました。毎月1冊を選び、6~7組の母娘で集まって本についての意見・感想・解釈を話し合う会に参加していました。教室外で友達と一緒にカジュアルな環境で本について話し合うことが楽しかったですし、好きな本を友達と同じペースで読むことがリーディングのモチベーションにもつながったと思います。あと、他の人の観点や解釈を聞く機会にもなったので、お互い共有しあいながら自分の考えを成長させるとても貴重な経験でした。今の時期だとオンラインでの集まりになると思いますが、とってもお勧めです!!
ぜひ近くの地域やオンラインでブッククラブ/読書会の開催がないか調べてみてください。
交換日記を始める
少し時代を感じるかもしれませんが(笑)、キャタルのメンバーからちらほらと答えがあったのが交換日記でした。友達とではなくお母さんと交換日記をしていたというメンバーもいました!一人で日記を書くとなると続かない場合もありますが、友達や家族を巻き込んで日記を書くのは継続しやすいのでぜひ試してみてください。
友達3人の間で英語の日記を交換してました!普段思い付かないテーマや考えについて話し合ったり、自分の人生の出来事に対しての友達の意見などを聞ける機会にもなったので、楽しかったです。自分が思ったことを日記だと書かなければいけないので、考えを上手にまとめるためのライティングの練習にも少しはなったと思います!
ただその日あった出来事を書くのではなく、その出来事を通して自分がどう思ったか、何を考えたか、を言葉にするのはよい言語練習になります。そこで自分の気持ちを英語で表現しきれないと感じたら調べる、というサイクルが苦ではなくなると自然と語彙や言い回しの引き出しが増えていきます。
海外の人と手紙交換ができるペンフレンド(ペンパル)を探してみるのもおすすめです。電子化が進む時代にあえて文通をするのもいいですよね。
SNSで海外の人と交流する
ペンパルと少し似ていますが、SNSの普及を最大限に活用し、英語で国際交流もおすすめです。キャタルのメンバーのように、共通の趣味を持っている人とYouTubeやInstagramなどで交流してみてください。
自分の作品を海外SNSに投稿していろんな国の人と交流をすることも楽しみの一つでした。失礼がないように文法や言い回しをたくさん検索してからReplyを打っていたのでそれで色々覚えました。
ファンとSNSで交流を図っているアーティストやYouTuberも多いので、英語で頑張ってコメントしたのに返信がもらえる可能性もなきにしもあらず。コメントをもらえたらもっと英語を頑張ろうとなっちゃうかも。
キャタルのバイリンガル教師にも自分が書いたストーリーをSNSに投稿してフィードバックをもらっていたという強者もいました!>>>自作ストーリーの添削を通して世界中の人と友達になった ICU 木屋さん
さらに英語力向上を目指すアカデミック系
最後に「本や映画で得られる英語力って限られていない…?もっとアカデミックな英語を身につけさせたい!」という方向けにおすすめなお家でできることもキャタルのメンバーに聞いてみました!
調べまくる習慣を身につける
メンバーから複数回答があったのは「調べる」を当たり前にするということでした。何か聞かれたら、とりあえず「一緒に調べてみよう!」と答えて調べるを習慣化することが良さそうです。自分から知りたい!と思って調べてくれるのが理想ですが、まずは辞書やインターネットで一緒に調べてみることから始めてみてください。
読んだ本で気になったことや理解できなかったこと、また学校で学んでいることで疑問に持ったことに対して自分の時間でインターネットで検索してみることを中学生ぐらいのころからしています。「わからないこと=単語」と思いやすいですが、語彙よりもファクトやアイディア、人物や歴史的出来事など色々な内容に対して「もっと知りたい」と思って、それを検索する癖付けが世界を広げてくれていました。Wikipediaで気になるトピックについて読んでいるとまたそのWikiepdiaページで気になる用語がでてきて、それをクリックして新しいページを読む、というのを永遠と繰り返していました(もちろんWikipediaは誰でも情報を記入できちゃうので情報の正確性には要注意ですが)。検索していくと自然と幅広い文献に目がいき、読む力がどんどんついていったと思います。パソコン慣れしてない場合は親御さんと一緒に最初行うと安心かもしれません!
英語に限らず、日本語でも、わからない単語や「これってなんでだろう?」と思うことがあったら調べていくことで、知的好奇心を高めていくことがお子さまの視野を広げることに繋がっていきます。
アカデミックなサイトを活用する
オンラインにはたくさんの無料・有料のリソースがあるのでそれを活用しない手はないですよね。キャタルのメンバーからあがったアカデミックな内容を英語で確認できるサイトをご紹介します。
上記サイトを活用して学校で学んだトピックに関連する語彙をピックアップしてみたり、時事問題を把握してみたりすることでレベルの高い英語に触れることができます。
大会・イベントに参加する
学校外のスピーチコンテストやディベート大会、模擬国連(MUN)などに参加するのもおすすめです。スピーチコンテストでは与えられたトピックについて事前にエッセイなどを準備する際にライティングの良い練習にもなります。高校生のスピーチコンテストになると環境問題や少子化問題などの社会問題がテーマのものも増えるので参加するだけでアカデミックな英語に触れることになります。他にも国際交流プログラムではディスカッションの時間が設けられていることも多いので、参加してみるといいかもしれません。
学外へのイベント・大会への参加は、より広い世界をみるきっかけになり、英語学習へポジティブな影響を与えてくれることが多いです。学外の友達ができることでそれまで知らなかった情報にアクセスできるようになったり、友達からいい刺激を受けて英語学習へ意欲的になる可能性があります。学校の掲示板や英語科の先生に教えてもらって参加するだけではなく、ネットで検索をかけて大会やイベント情報を探して参加してみてください。
いろいろな方法×習慣での積み上げがポイント
キャタルの回答してくれたメンバーの答えに共通していたのは圧倒的な量をこなしてきた、ということでした。英語力アップのポイントはやっぱり継続して取り組み、たくさんの英語に触れること。いろんな方法に取り組んでみて、自分に合った方法をいくつか見極め、それを習慣化することが日本人が国語を学ぶように、英語力を高めていくことなのだなと気づかされました。今回のキャタルメンバーの回答をぜひ参考にして、自分に合った英語力の高め方を模索してみてください!
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