話題のボーディングスクールって?おすすめの新規校6選 | バイリンガルへの道

話題のボーディングスクールって?おすすめの新規校6選

話題のボーディングスクールって?おすすめの新規校6選

皆さんは「ボーディングスクール」をご存知でしょうか。 ボーディングスクールとは「生徒と教師が同じキャンパス内で寝食を共にする全寮制の学校」のことです。ボーディングスクールでは、一般的な日本の学校教育だけではなく、ヨーロッパで実践されているカリキュラムも平行して履修することができます。いずれのボーディングスクールも強みとしているのは「世界基準の教育を受けられること」。この記事では、日本国内で開校予定・開校済みのボーディングスクールについてご紹介していきます。

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いま話題のボーディングスクールとは?

みなさんは、ボーディングスクールをご存知でしょうか。 ボーディングスクールとは生徒と教師が同じキャンパス内で寝食を共にする全寮制の学校のことです。日本ではあまり馴染みのない言葉ですが、今注目を浴びつつある教育の場となっています。

ボーディングスクールの歴史は古く、イギリス・スイス・アメリカ・オーストラリアなどヨーロッパを中心とした世界数ヶ国に設立されています。中でも英国王室の王子たちが在籍していた「イートン・カレッジ」(イギリス)や、世界一学費が高いとも言われる「ル・ロゼ」(スイス)などは世界中の王族や貴族、セレブの子息令嬢が集まる「超名門」として特に有名です。この記事では、日本国内で開校予定・開校済みのボーディングスクールについてご紹介していきます。

広島県立広島叡智学園

広島県教育委員会には、「学びの変革推進課」というユニークな名前の課があります。同課では主に県内のグローバル化や過疎化問題に対応するため、新たな教育モデル構築を目指しています。

学びの変革を実践する学校として、2019年4月に開校したのが中高一貫教育校である「広島県立広島叡智学園」です。広島県立初のボーディングスクールということもあり、なんと初年度の志願倍率は9倍にも上ったそうです。

広島県立広島叡智学園の基本情報

目標:社会の持続的な平和と発展に向け、世界の「よりよい未来」を創造できるリーダーを育成する
系列校:なし
開校時期:2019年4月
所在地:広島県豊田郡大崎上島町大串3137-2
教育体制:中高一貫(併設型)
募集定員:225名(予定)
共学/別学:共学
生徒比:-
通学/寄宿:全寮制
学期:2学期制
授業料:中学校無償、高等学校年間約11万8,800円
寮費:年間約44万4,000円
諸費:年間約21万6,000円
英語教育について:習熟度別授業を導入、英語4技能の包括的な習得を目指す

広島県立広島叡智学園の特色

広島県立広島叡智学園では、全ての学習活動で以下の3つの観点を大切にした学びを提供します。

「COMPETENCY BASED=社会で活躍できる力を育成できる学び」
「INQUIRY BASED=生徒の『?』から始まる学び」
「PROJECT BASED=実社会とのつながりを重視した学び」

また、学校内だけに留まらず、校外学習も積極的に行いさまざまな場所で学びを深め、戦後復興に関する歴史や世界遺産など、広島という土地柄ならではの学習を行います。

英語の授業では生徒の英語力に応じてクラス分けをする習熟度別授業により、生徒それぞれに合わせた指導が行われています。生徒は母語を習得していく過程に近い方法で英語を学習していくことで、「読む」「書く」「聞く」「話す」の英語4技能を包括的に習得することができます。

特に高等学校からはさまざまな国・地域出身の外国人留学生と学び暮らす、国際社会の中にいるような生活が始まります。放課後活動や寮内でも英語が飛び交う環境で生活することとなり、海外大学への進学をした場合でも通用する、アカデミックな英語力を養うことができます。

神石インターナショナルスクール

2020年4月開校予定の「神石インターナショナルスクール」は、文部科学省(MEXT)に認定されている国際寄宿学校です。文部科学省認定のカリキュラムを提供する小学生を対象とし,
世界各国から低年齢層のこどもを受け入れているヨーロッパのボーディングスクールをモデルにした、日本で初となる全寮制の小学校でもあります。

神石インターナショナルスクールの基本情報

目標:「自ら考え、学び、行動できる国際人の育成」
開校時期:2020年4月(予定)
所在地:広島県神石郡神石高原町時安5020-77
募集生徒数:1学年24名(開校初年度は1~3年生で24名予定)
共学/別学:共学
生徒比:全校生徒中日本語を母国語としない生徒が50%(予定)
学期:3学期制
授業料:年間460万円(その他諸経費あり)
寮費:年間140万円(その他諸経費あり)
英語教育について:イギリス英語主体
卒業後の進路:欧米のボーディングスクールへの進学が基本の選択肢

神石インターナショナルスクールの特色

神石インターナショナルスクールの特色は文部科学省認定要項に基づき、さらにブリティッシュナショナルカリキュラムを加えた教育を行う点です。

例えば漢字・道徳のような文部科学省認定のカリキュラムは日本語で、その他の科目は英語・日本語のデュアルランゲージで学ぶことができます。こうして日英2ヶ国語で行う授業で多様性を意識させると共に、こどもの才能を伸ばすスキルに長けた教育のプロフェッショナルとの共同生活により、家庭に居る時と同等に安心できる環境を作ります。

卒業後の進路としては日本国内の公・私立中学校への進学はもちろん、世界基準の英語を身に付けることが可能なため世界中のボーディングスクールへの進学も可能となります。

また、早い段階から、将来こどもたちが国際人として活躍するための素地を作ることも目指しています。将来必要とされるマナー・教養といった部分もボーディング環境ならではの視点で教育し、徹底的なサポートを行います。

国際高等学校

愛知県では、海外人材を獲得する際に帯同するこどもの教育環境の不足が指摘されていました。そのため、2019年9月に名古屋商科大学などを運営する栗本学園が申請していた、全寮制高校である「国際高等学校」の新設計画を認可しました。同校では主に「高度外国人材」として来日する家族らの受け入れも想定しているため、全ての授業が英語で行われるボーディングスクールとなります。

国際高等学校の基本情報

目標:「国際社会において探究心を持って自らの道を切り拓き、国際社会の発展に寄与するリーダーの育成」
系列校:名古屋商科大学ビジネススクール、名古屋商科大学、名古屋国際中学・高等学校
開校時期:2022年9月(予定)
所在地:愛知県日進市米野木町三ヶ峰4-4
教育体制:高等学校
募集定員:225名(予定)
共学/別学:共学
生徒比:-
通学/寄宿:全寮制
学期:2学期制
授業料: 年間210万
寮費: 年間140万
英語教育について:国際バカロレア(IBDP)認定校となる見込み。MBA流のケースメソッドによるリーダー教育を実践

国際高等学校の特色

日本には英語で教育を受けられる高等学校が不足しており、高度な知識や技術を持つ海外人材の獲得を目指す際、帯同するこどもの教育環境がないために断られてしまうという問題点がありました。こうした経緯もあり、新設予定の「国際高等学校」では、多様性に富んだ環境でハーバード流のケースメソッドによる次世代リーダー教育を実践します。

運営する栗本学園によると、寮では24時間大勢で学校生活をサポートするためにカウンセリングに関する資格や経験を持つHouse Supervisorや名商大のGlobal BBAに在籍し自身も海外での学修経験を持つHouse Mentorが生活を共にし生活面の相談に乗るなど「ハウスマスター」として生徒のサポートを行うとしています。こうしたサポートにより、勉強だけでなく共同生活を通じて多様な価値観の中で規律や礼儀を学ぶことができる生活環境を整備士提供していく方針です。

国際高等学校のHPはコチラ

Harrow International School APPI(ハロウ・スクール)

エリザベス女王1世によって1572年に設立された「ハロウ・スクール」は「ザ・ナイン」にも数えられるイギリスの中でもトップの名門私立校です。過去にはウィンストン・チャーチル元首相なども輩出しており、2022年にはちょうど450周年を迎えます。英国以外ではこれまでにバンコク、北京、香港、上海に展開し、安比高原は5校目の設立となります。

ハロウ・スクールの基本情報

目標:「より良い世界のためのリーダーシップの育成」
系列校:ハロウ・スクール(イギリス)
開校時期:2022年8月(予定)
所在地:岩手県八幡平市安比高原117-17
教育体制:中高一貫(小学6年~高校3年までの7学年制)
募集定員:940名(予定)
共学/別学:共学
生徒比:50%を日本人とし、残り50%は東アジア地域から募集
通学/寄宿:全寮制
学期:-
授業料: –
寮費: –
英語教育について:イギリス英語主体

ハロウ・スクールの特色

Harrow International School APPIでは日本を含むアジア地域の中高校生に対し、世界基準の寄宿教育を提供します。ロンドンのHarrow School本校と連携し、将来の地域および世界の指導者育成へ深く根差した最高の教育・パストラルケアを提供します。

「パストラルケア」とは、特にイギリスのパブリックスクールなどで伝統的に行われている、学校生活や寮生活上のケアのことを言います。生徒の学力向上・安全保護・健康福祉など、多くの面で身体的および精神的な成長に強い影響を与えると考えられており、パストラルケアを重視する学校は日本の学校にも少なくありません。

優れた教育に加え、安比校ではさらに生徒の個性をより成長させる専門分野を強化するカリキュラムを提供します。内容は冬のスキー・スノーボード、夏の自転車・ゴルフ・テニスのようなスポーツ・STEAM教育(科学・技術・工学・芸術・数学)・クリエイティブアート・舞台芸術です。小学6年生~高校3年生の男女学生を対象とした最先端のキャンパスではHarrowの伝統に則った全寮制で運営がなされ、アジア地域で設立されてきたHarrow International Schoolで培った経験を活かして運営されます。

HAKUBA INTERNATIONAL SCHOOL(白馬インターナショナルスクール)

北アルプスの雄大な自然に囲まれた山岳リゾートの白馬では、世界基準の教育を提供する学校を創立しようという「HISプロジェクト」が進んでいます。同プロジェクトでは、日本教育の長所である教育水準の高さと欧米でよく見られる探求型の考え方を融合させ、課題を自ら設定し、それを解決する力を育てる教育を創っていきたいとしています。

HAKUBA INTERNATIONAL SCHOOLの基本情報

目標:「学習の初期段階で学生に刺激を与え、学びを支援することを目指す」
開校時期:2022年(予定)
所在地:1 長野県北安曇郡白馬(*詳細未定)
教育体制:中高一貫
募集生徒数:-
共学/別学:-
男女比:-
通学/寄宿:寄宿
学期:-
授業料:-
寮費:-
英語教育について:国際バカロレアディプロマプログラム(IBDP)を実施

白馬インターナショナルスクールの特色

白馬インターナショナルスクールでは、真の生きる力を育てるために、勉強のみならずスポーツやアウトドア教育・テクノロジー教育にも力を入れ、知力・体力・精神力・道徳観のバランスのとれた発達を促し、生涯を通じて自ら学び続け社会に貢献できる「生涯学習者」を育成します。

全寮制のボーディングスクール環境で全教科英語による授業を行い、国際バカロレア(IB)認定校かつ、日本の一条校となることを目指しています。

国際バカロレアディプロマプログラム(IBDP)は、国際バカロレア機構(IBO)が独自に認可した学校のみが提供でき、日本国内には現在38校のIB認定校が存在します。これらの認定校で学ぶ生徒たちは独自のカリキュラムに沿った授業を受け、IBが課す試験に合格すると認定証書(ディプロマ)が与えられます。

ディプロマは世界75か国約2,500以上の大学の入試で「自分の能力を証明する資格」として広く活用されており、近年は日本国内でも多くの注目を浴びています

ラグビー・スクール・ジャパン

「ラグビー・スクール」は、13~18歳のこどもの教育を行う英国私立学校で、トップの10%を構成するエリート校の中でも「ザ・ナイン」と呼ばれる9校の1つに数えられます。ラグビー・スクールは、日本でも認知度の高い「イートン・カレッジ」「ハロウ・スクール」と並ぶ名門校として位置づけられています。

ラグビー・スクール・ジャパンの基本情報

目標:「単なるインターナショナルスクールではない、英国式の学校」
校訓:「人格形成が最重要、次に他者へ慈愛を持って接すること、最後に学業」
系列校:ラグビー・スクール(イギリス)、ラグビー・スクール・タイ(タイ)
開校時期:2023年(予定)
所在地:東京都(大阪府と北海道に分校を予定)
教育体制:中高一貫
募集生徒数:750名(予定)
共学/別学:共学
男女比:-
通学/寄宿:双方を受け入れ
学期:-
授業料:年間 -万円
寮費:年間 -万円
英語教育について:イギリス英語主体

ラグビー・スクール・ジャパンの特色

「ラグビー・スクール」はエリザベス女王1世の時代、1567年に設立した学校です。450年以上の歴史を持ち、「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロルの出身校や、球技の「ラグビー」発祥の地としても知られています。
1823年、芝生の校庭で行われていたフットボールの試合中に1人の生徒がボールを持って走り出し、そこから新たなラグビーという名のスポーツが生まれました。こうした逸話もあり、「ルールを破る」ことの大切さが今でも校訓として受け継がれています

「ラグビー・スクール・ジャパン」は本校であるイギリスのラグビー・スクールと同様の教育理念を持ちながらも、日本の文化にも沿ったカリキュラムを提供すると発表しています。2017年にタイで開校した「ラグビー・スクール・タイ」では、イギリス式の教育プログラムの国際版である「IGSCE A-Level」に適うプログラムを提供していることから、日本でも同様のカリキュラムが提供されると予想されます。

まとめ

ボーディングスクールでは、学習指導要領のみに沿った一般的な日本の学校教育だけではなく、ヨーロッパで実践されているカリキュラムも平行して履修することができます。いずれのボーディングスクールも強みとしているのは世界基準の教育を受けられることです。学校によっては英語・日本語のデュアルランゲージによる授業が行われるため、現地への留学とは異なり母国である日本の教科を日本語で学ぶことも可能となります。

「わが子により良い教育を」と思う方はぜひ、ボーディングスクールへの入学を将来の選択肢の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。