東京工業大学附属科学技術高等学校_学者として必要な英語力の習得を目指す | バイリンガルへの道

東京工業大学附属科学技術高等学校_学者として必要な英語力の習得を目指す

学者として必要な英語力の習得を目指す、東京工業大学附属科学技術高等学校

<学校の概要>

東京工業大学附属科学技術高等学校は、国立大学法人東京工業大学の設置校であり、科学・技術科を置いている。東京都港区芝浦にあり、JR山手線と京浜東北線の田町駅から徒歩2分で通学できる。
本科は、1886年に創立された東京商業学校(一橋大学の前身)附設商工徒弟講習所に職工科を起源とし、1951年千葉大学工業専門学校附属電波工芸高等学校と合体して、東京工業大学に移管された。専攻科は、1899年の創立された工業教員養成附属工業補習学校に起源をもつ。

<基本情報>

国立・科学技術科高校
スーパーグローバルハイスクール(SGH)
SGH研究構想名:科学技術系素養を持つグローバル・テクニカル・リーダーの育成
系列校:東京工業大学
生徒数:577名(2015年6月現在)
共学/別学:共学
学期:3学期制
学費:30万1000円(初年度、2014年度)
国内大学進学実績:東京理科大学、日本大学、東京電機大学、芝浦工業大学、千葉大学、東京都市大学、早稲田大学、明治大学、中央大学、東京工業大学など(2015年)

学者として必要な英語力をつけるため、理解と表現に力を入れる

自然の現象、科学の事象を読み解き、多様な人と共生して協力し、科学の発展に貢献していくために、科学者にふさわしい英語表現ができるようになることを目指している。情報や相手の意向を理解し、自分の考えを表現するコミュニケーションスキルを養うため、リスニングとスピーキングのスキルを強化するとともに、プレゼンテーションや文章・レポート作成を行う。

科学技術科の授業を行い、大学での研究につなげる

普通教科と専門教科の担当教員が連携し、専門教育では理数科教育や技術教育を拡充して、理工系を中心とする大学・大学院での研究につなげる。2年以降は、応用科学分野(材料科学、環境科学、バイオ技術)、情報システム分野(情報・コンピューターサイエンス)、機械システム分野(システムデザイン、ロボット)、電気電子分野(エレクトロニクス、エネルギー、通信)、建築デザイン分野(立体造形、デジタルデザイン)の5つに分けた授業になる。

スーパーサイエンススクールの指定校として人材育成に取り組む

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を2002年度から受け、将来の科学技術の分野でグローバルに活躍する人材を育成するため、カリキュラムや課題研究について研究した。その後、未知な課題へ挑戦し、国内外とのコミュニケーションする力を育成するため、高大接続を活かした科学技術教育システムを研究し、さらに、ものづくりの過程を自らの発想でデザインし広く発信する、科学技術コミュニケーション教育について研究した。現在は、2010年度指定SSH研究開発における経過措置校として研究活動をしている。

2015年にスーパーグローバルハイスクールに指定された

国際社会で活躍する人材を輩出するため、科学技術系素養を持つリーダーに求められる資質と能力を提案し、高大連携教育に力を入れる。東京工業大学の国際室・留学生センター、リベラルアーツセンター、グローバルリーダー教育院、学術国際情報センターなどと連携している。
資源算出国と交流し、地政学的な基礎知識を元にリスクを回避できるグローバル・テクニカル・リーダーを育成する。そのため、「グローバル社会と技術」や「グローバル社会と技術・応用」などのプログラムを開発し、高大連携で実施している。「グローバル社会と技術」では、英文マニュアルと英文ESDの読解を進めるほか、フィリピン、オーストラリア、サウジアラビア、アメリカ、中国などの高校と交流する。
国際交流としては、タイのカセサート大学付属高校と国際交流協定を締結し、2007年度から短期交換留学などを行っている。8月にタイを訪問し、プやレゼンテーション授業や体験学習に参加し、カセサート大学附属高校は10月に来校する。

東京理科大学への進学者が多い

2015年卒業生の私立大学合格数(延べ人数)は、東京理科大学29、日本大学25、東京電機大学22、芝浦工業大学21、千葉大学2.0、東京都市大学15、早稲田大学15、明治大学14、中央大学10であった。国公立大学の合格数は54で、学校別にみると東京工業大学が12と最多である。

サマーチャレンジは東京工業大学の特別入試の条件 に含まれている

目的意識を持って大学に入学するよう、科学技術への関心を喚起する行事を行い、大学レベルの教育を体験させている。「オープンキャンパス」は1年生全員を対象とし、東京工業大学工大祭の期間中に、公開されている研究室を見学してレポートをまとめる。また、「サマーレクチャー」は2年生全員を対象とする1日の行事で、午前中は東京工業大学の教授による特別講義を受講し、午後は希望する研究室訪問し、最先端の研究に触れてレポートにまとめる。
「サマーチャレンジ」は、3年次の夏に希望者から選抜された約50名の生徒が参加する。2泊3日の合宿形式の体験授業で、高校の学習レベルを超えた6つの課題に取り組む。このサマーチャレンジへの参加は、東京工業大学特別入試の条件に含まれている。

まとめ

駅から近く、通学しやすいロケーションの科学技術高等学校である。理系科目の教育内容は発展的であり、理工系への進学に向いている。東京工業大学との高大連携プログラムが豊富で、特別入試を実施している。最近5年間の進学先は、東京理科大学が最も多く、国公立大学では東京工業大学が最多である。