小学3年生はじめての英語学習はフォニックスから!音の規則性を学ぼう | バイリンガルへの道

小学3年生はじめての英語学習はフォニックスから!音の規則性を学ぼう

小学3年生はじめての英語学習はフォニックスから!音の規則性を学ぼう

これからご説明するフォニックスは、英語学習の基礎です。これをしっかりとマスターすると、①知らない単語以外は聞き取れる、②正しい発音で意志を伝えられる、③本を音読するだけでネイティブ・スピーカーに読み聞かせをしてもらうのと同じ効果を得られる、④綴りを覚えるのも簡単になるといいとこづくしです!
この記事では、英語学習の基礎となるフォニックスの仕組みやメリット、学習方法などについてご紹介していきたいと思います。

フォニックスとは?

フォニックス(音響学)とは、フォネティクス(音声学)の初歩を子どもが学べるように開発されたもので、簡単に言うとアルファベットと音の関係の規則性を学ぶ英語の勉強法です。
日本語の「あいうえお」は文字と音が一致しています。「あ」という文字の名前は「あ」であり、音も同じく「あ」です。一方で、英語のアルファベットは文字と音が一致していません。「A」という文字の名前は「エー」ですが、音は「エー」ではありません。これは、例えば、「CAT」を「シーエーティー」ではなく、「キャット」と読むということです。このように、アルファベットを覚えながら音との関連性を学ぶのがフォニックスです。

フォニックスの仕組み

フォニックスは、英語の音を以下の4種類に分けます。

  1. Vowels (母音)
  2.  Consonants (子音)
  3.  Blends (sn、gr、bl など、2音以上混合)
  4.  Combinations (sh、ch、th など、2文字以上で1音)

まず、26文字のアルファベットの単独の音を学ぶことから始まり(1と2)、次に2文字の音(3と4)を学びます。その組み合わせで3文字以上 の単語を読めるようになるという、部分から全体を読めるようになるのがフォニックスの仕組みです。
フォニックス_pic

フォニックスを学ぶ大切さ

発音できない音は聞き取れない

英語学習において、自分が正しく発音できない音は、聞き取れないと言われています。
メカニズム的には、耳から入ってきた言葉の意味を、脳が検索にかける前に、意味のある音とそうでない音を区別します。その際に「今までに発音したことある音」は『有意味』、「発音したことがない音(=発音できない音)」は『無意味』であると選別をするので、発音できない音は意味を理解する前に流れていってしまいます。そのため、発音できる英語を増やすためにも、英語独特の音の規則性を学ぶことが大切になります。

小学3年生は、音を学ぶ時期に最適な時期

脳が柔らかく音に敏感な子どもの時期は、キレイな音をたくさん聞き、それをマネすることで発音と綴りの関係を身につけることができます。それは、大人になってから学ぶよりも遥かに簡単です。その簡単に音を学べるかどうかの境界線が、8歳から10歳くらいにあると言われているので、小学校3年生はまさにフォニックスにフォーカスをして学んで欲しい時期だと言えます。

フォニックスを学ぶメリット

英語の音全体の75%を身につけられる

文字が音と一致していない、言わば音の言語である英語を学ぶ上では、初めに文字と音を結び付けて覚えることが大切だと考えられています。なぜならフォニックスを習得すれば、英語の音全体の75%を身につけることができるからです。フォニックスを定着させることができれば、丸暗記学習法から解放され、綴りを知らない単語を読むことも書くこともできるようになります。

きれいな正しい発音ができるようになる

また、アルファベットと音のルールを把握すれば、初めて聞く単語を聞きとることはもちろん、日本語の五十音の範囲内で発音する通じないカタカナ英語ではなく、きれいな正しい英語の発音ができるようになります。

自分の力で英語を読める・書ける自信につながる

フォニックスの規則に当てはまらない残りの25%の音は例外として覚えていくより他ありませんが、子どもたちはフォニックスを習得することで、自分で英語が読める達成感を得ることができます。自力で絵本を読んだ り、綴りが書けたりする喜びの気持ちは学習のモチベーションを大いに高めます。そのためフォニックスは英語を母国語とするアメリカやイギリスの子どもたちの教育にも取り入れられている、伝統的な学習方法です。

フォニックスの学習方法

フォニックスの学習方法

英語圏の子どもが学ぶフォニックス

とはいえ、フォニックスを学んだことがない方は、どうやってお子さまに教えたらいいのか、気になりますよね?
フォニックスの学習法の概要をお伝えするので、学習のヒントにしてみてください。
下記の解説図のように、①ネイティブの発音、②実物、③綴り(つづり)、④自分の発音、の4つの「Apple」をつなげていくのがフォニックスです。

英語圏の子どもたちは、日常生活の中でも、自然にフォニックスの①〜④のサイクルを回して、正しい英語を身につけていけます。例えば、母親とのスーパーマーケットの買い物で、母親の「This is an apple.」という発音を聞いて、りんごを触ってみます。自分でも「Apple」と発音して、りんごを理解し、自分の言葉にしていくのです。

日本で学べるフォニックス

英語圏で生活をしない私たちは、ある程度計画的にフォニックスを学ばなければ身につきません。一番簡単なのは、市販されているPhonicsのテキストを使って、それにそって学んでいくことです。「Sounds Great」や「Sounds Fun」などのシリーズは、一般的なテキストなので、手に入りやすいですし、CDもついているので家庭学習にも向いています。vol.1からvol.5くらいまでに分かれていて、一つ一つが薄いので小さなお子さんも取り組みやすいと思います。簡単な単語を使って、綴りと発音の法則性を学んでいくのがフォニックスの目的です。とても大切なことなのですが、小さな子供たちには退屈に感じてしまう内容でもあるので、先ほどのスーパーの例のように上手に実生活などでクイズにしたり、絵本など子どもが好きなコンテンツを使った学習と上手に組み合わせて取り組むといいでしょう。

Sounds Great
Sounds Fun

英語教育の早期化

ここまで読んでいただき、フォニックスの大切さをご理解いただけたと思います。小学校でも、英語教育の早期化が進みますね。これからの小学生は、小学3年生から「外国語活動」として英語に触れ始めて、小学5年生からは「教科」として英語を学びます。外国語活動は、英語を親しむことが中心ですが、教科になると、教科書ができて、成績がつくようになります。教科になっても焦らないように、外国語活動として始まる小学3年生から、英語の基礎となるフォニックスをしっかりと身に付けていくことが大切です。

フォニックスからはじめてみましょう

英語を始める際、まずフォニックスを学ぶことは後々の英語に対する認識を大きく変えることでしょう。フォニックスを身につければ、リスニング力が向上し、聞いたものが書けるようになります。「わかる」ことと「できる」ことは、子どもたちにとって嬉しいことなので、英語が好きになり自発学習を促進します。
英語ネイティブの子どもたちも学ぶフォニックスを学習することは、英語をコミュニケーション手段である言語として自然に身につけることです。フォニックスは、言うなれば実社会で通用する強い英語力を身につけるための第一歩です。