アメリカのコロンビア大学は、世界的な研究大学として、ノーベル賞受賞者を101名輩出するなど、多くの優秀な研究者、留学生が全世界から集まっている世界最高峰の大学の1つ。
コロンビア大学の卒業生は、あらゆる分野の第一線で活躍しており、各国の大統領・首相(これまで34名)やアカデミー賞受賞者(28名)等を輩出している。バラク・オバマ現大統領もコロンビア大学出身だ。 コロンビア大学【IVY】世界的な研究大学としてノーベル賞受賞者を101名輩出。コロンビア大学で「生体医工学」を専攻した森本さんに、海外教育や勉強法についてインタビューを試みた。 |
森本さんの海外歴と学校歴
0歳〜6ヶ月 | 日本(京都) |
6ヶ月〜3歳半 | イギリス(ロンドン) |
3歳半〜10歳 | 日本(東京) |
10歳〜18歳 | アメリカ(コネティカット州グリニッジ) |
North Mianus School G4-G5 Eastern Middle School G6-8 Greenwich High School G9-12 |
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18歳〜22歳 | ニューヨーク(マンハッタン) コロンビア大学 学士(専攻・生体医工学、副専攻・仏語) |
22歳〜23歳 | 日本(東京) 東京大学 公共政策大学院 公共政策学(国際プログラム) 専門職学位課程 |
23歳〜24歳 | フランス(パリ) パリ政治学院(シアンスポ)、欧州関係学修士課程へ交換留学 |
英語の所持資格
英検1級、TOEIC 990点、SAT 2290点(全受験者上位1%内の成績) |
世界大学ランキングTOP10に入るコロンビア大学
全世界から優秀な学生が集まる、コロンビア大学の特徴とは
冒頭にも触れたように、コロンビア大学はノーベル賞受賞者が101人(2014年10月現在)と一際多く、日本初のノーベル賞受賞者湯川秀樹の受賞もコロンビア大学助教授として在任中のことです。
コロンビア大学は、米国大学ランキングでトップ5にランクインし、世界大学ランキングではトップ10に入っています。特に、The Top American Research Universitiesランキングでは、過去11年間連続第一位タイを守っています。
コロンビア大学に進学した理由
日米両方の大学を複数校見学し、帰国受験か現地進学か悩んでいたころ、相談に行ったアドミッションアドバイザーに「帰国受験の対策ならアメリカの大学受験が終わってからでも十分間に合うから、この成績なら志望校のみに絞ってこちらで一度受験したほうがよい」と勧められ受験を決意。アメリカの大学の国際色豊かな学生層、全寮制だからこそのコミュニティ感や学業・課外活動の充実度、そして勉強内容の自由度に惹かれました。
最終的に、イェール大学とコロンビア大学のどちらかを選ぶことになり、キャンパスがマンハッタンにあるからこその文化的リソースへのアクセスの良さや中高生時代の生活環境との持続性を考慮してコロンビア大学を選択しました。立ち見席でオペラをたくさん見ることができました。
24時間勉強に打ち込める環境とは
コロンビア大学は、4年間ずっとキャンパス内にある寮で生活できます。他の大学は、1年生は寮生活で、2年生からはアパートを借りるのが一般的です。コロンビア大学の図書館は24時間開いているので、私は授業が終わってから夕食をとって、19時から22時くらいまでオーケストラの練習をして、そのあと、コーヒーを持って図書館にこもって夜通し勉強をしていました。深夜2〜3時まで友達と勉強して、寮に戻って睡眠を取り、翌朝、授業に出る。そんな毎日でしたね。
ちなみに、図書館での夜中の勉強時間は、同学部の友人との交流時間でもあり、学業だけでなく交友関係も充実していました。
深夜に出歩いてもキャンパス内なのでセキュリティも安心でした。
それからコロンビア大学は、一教員当たりの学生数が少なく、少人数の授業が多かったためすぐに質問することができ、深く学ぶ環境が整っていました。
コロンビア大学を卒業後、東京大学公共政策大学院の国際プログラムへの進学を決断
あえて日本の東京大学で学ぼうと思った理由
コロンビア学卒業の時点で計15年を海外で過ごしており、日本の学校教育を受ける機会がありませんでした。今後海外でも日本でも活躍できる人材になるには、このタイミングで帰国することがベストな判断であると考え、アメリカで就職するのではなく、日本の大学院に進学することを選びました。
東京大学公共政策大学院は、英語と日本語の両方で学習できる環境が整っており、留学生の多さ、提携校への留学の機会や秋入学の利便性を考慮して進学を決めました。1学年50人のプログラムですが、日本語を話せる学生は5人だけでした。
東京大学公共政策大学院にある、世界の大学とのネットワーク
世界の大学との交換留学のプログラムも充実しており、全世界にネットワークを広げる機会が豊富です。私は、英語圏、日本語圏以外でも学びたかったので、フランスにあるパリ政治学院(シアンスポ)の欧州関係学修士課程に交換留学しました。
英語は極めて強力なアドバンテージ
英語、日本語、フランス語のトリリンガル
複数の言語を扱える魅力
複数の言語を自由に操る能力は、世界への発信のスピードと効果において極めて強力なアドバンテージです。最近これを実感したのは、フランスのニースで開催されたEuropean Innovation Academy(UCバークレー、Google、IBM共催のアクセレレータープログラム)に東大からの推薦で参加し、向こうで出会った学生5人と学位留学支援を目的とした教育系ITベンチャー(A Friend Abroad)を立ち上げた時です。
私はチーム内で広報・マーケティングを担当しましたが、北米の大学の学生団体・卒業生ネットワークはもちろん、日本の学生や現地のフランスの学生にもアウトリーチすることができ、立ち上げて1週間ほどでFacebookの「いいね!」件数は1500を超えました。現地でセールスも行えたことによりサービスに対するニーズを的確にアピールでき、最終日のピッチコンテストで最優秀賞を獲得することができました。本プロジェクトはのちにデンマークでNPO登録を果たしました。
◆教育ITベンチャーA Friend Abroad
学位留学を目指す学生に志望校在籍のメンターを「進学・受験について相談できる海外の友達」として紹介するサービス
公式HP: http://afriendabroad.com/
Facebookページ:https://www.facebook.com/afriendabroad/
頭のいい子の育て方
森本さん独自の勉強法
私自身が頭が良いかはともかく、高い学校成績によってキャリアを拓くことができたと思っています。コロンビア大学時代は、文字通り朝から晩まで勉強していましたが、振り返ってみると私の学習には共通点があります。
私は常に、学習の先にあるものをイメージしながら、一つ一つの勉強と丁寧に向き合ってきました。英単語は、みんなと同じように「単語カード」を使って覚えました。特別な勉強法はありませんが、学ぶプロセスと自分の成長を楽しみながら日々勉強していたと思います。
子どもの英語学習におすすめの洋書の紹介
英米SF界の女王と謳われるアン・マキャフリイ(Anne McCaffrey)氏の代表作であるパーンの竜騎士シリーズ(Dragonriders of Pern 、全24冊)の中で児童向けに書かれた<竪琴師ノ工舎>三部作(Harper Hall trilogy)の一作目。『SF×中世ヨーロッパ』の独特な世界観を持つ惑星パーンを舞台に、音楽の才能あふれる15歳の少女メノリの成長を情感豊かに描きあげています。1986年に早川書房より出版された日本語訳『竜の歌―パーンの竜騎士4』は入手困難となっています。三部作の二冊目Dragonsinger 『竜の歌い手』、三冊目Dragondrums 『竜の太鼓』もおすすめです!
英語を学ぶ人たちへのメッセージ
英語を学ぶこと、それは異世界・異空間・異次元へと続く扉を見つけ、その鍵を手にすることです。その扉からどこへ行くのか、どこまで行くのは一人一人の目的や努力、才能、そして情熱次第ですが、向こう側の絶景を知ることができるのは扉を開くことができる人間だけです!学んだ英語をどう使って何を成し遂げたいのか、それをイメージしながら成長を楽しんでほしいなと思います。