日本の知の競争力を上げるために、東大に問いたい


英語塾キャタル代表の三石郷史です。

毎日新聞の社説「入試英語改革 東大の重い問題提起」を読んで、東大の問題提起に対する私の考えを述べていきます。

民間試験は、従来の「読む」「聞く」に加えて「話す」「書く」を加えた4技能を評価することが決まっていますが、東大が訴えるのは「公平・公正の担保」への疑問ということです。五神真(ごのかみまこと)総長は、4技能の中でも「話す力」は「学生の育つ環境によるばらつきが大きい」と言います。また、年に数回ある民間試験を「お試し」で受けられるかどうかで、差がつくともおっしゃっています。

確かに、「公平・公正の担保」というのは東大の言う通りではあります。しかし、公平性や公正性を考えるべきは文部科学省であって、東大は優秀な人材の確保に腐心すべきだと私は考えます。。悲願である世界ランキングTOP10入りと、アジア首位の返り咲きをするためには、国際化されたキャンパスでも活躍できるような人材を選抜し、育てていくことを優先しなければいけないからです。

東大は、文部科学省からスーパーグローバル大学の1つに指定され、年間4億2千万円、10年間で合計42億円もの予算をもらって国際化を進めています。文科省はその予算と引き換えに、各大学は世界ランキング100位以内の目標を持たせていますが、もともと100位以内にいた東大はTOP10入りが望まれていますが、その期待とは裏腹に近年ランキングをずるずると下げているのが現状です。

イギリスの高等教育専門誌「THE(Times Higher Education)が毎年発表する「THE世界大学ランキング」では、東大は、去年より7つダウンの46位でした。過去最高だったのは23位(2014年)ですが、年々ランキングを落としています。かつてはアジア大学No.1だったが、シンガポールや中国、香港の大学に抜かれ、今年は8位まで下がっているのです。

私は、東大が世界大学ランキングを上げて、優秀な学生が集まることで、日本の知の競争力アップを牽引してほしいと強く願っています。このままだと、海外の優秀な学生はおろか、日本人の優秀な学生が海外大学に進学し、大学のレベルとともに日本の「知」のレベルががどんどん下がってしまうでしょう。

それでは、どうしたら、世界大学ランキングを上げることができるのか?ここで、東大が目指している8位のRoyal College Londonとと46位の東京大学を比較してみましょう。

Royal College London 東京大学
Overall 89.3 72.2
Teaching 81.7 79.5
Research 88.7 85.2
Citations 96.7 63.7
Industry Income 71.6 52.7
International Outlook 96.6 32.2

世界大学ランキング2018年

上の表を見ると、東大は、大学評価の主要項目である「Teaching」や「Research」ではそれほど低くないのですが、「International Outlook」(国際観)が非常に低いことが分かります。

世界大学ランキング2018年の「国際観」は以下の4項目で構成されており、外国語での授業、外国人の教員や生徒、留学比率などが指標になっています。

・外国人学生比率(5%)
・外国人教員比率(5%)
・日本人学生の留学比率(5%)
・外国語で行われている講座の比率(5%)

つまり、東大は、外国語(英語)に強い大学になれば、世界大学ランキングトップ10、アジア首位返り咲きを目指すことができると考えられます。そのためにも、4技能の民間試験を積極的に取り入れて、大学の英語力向上を計っていただきたいのです。日本の2位以下の大学も、東京大学の方針を参考にするはずなので、入試合格のために、学生たちも必死に4技能の向上を目指すという良いサイクルができあがり、日本の大学に共通する「International Outlook」(国際観)の全般的な向上に貢献することができると考えています。

逆に、今回の東大の決断によって、国内2位以下の大学は4技能試験の採用をしづらくなったことは否めません。東大を頂点とするヒエラルキーが以前根強い日本において、トップスクールに合わせて対策をする受験生が多くいるため、東大から志望校を変更する生徒の受け皿になるために東大の2技能に合わせなければいけなくなるからです。その意味で今回の東大の決断は、全国的な4技能試験改革の流れに水を差す形になったことは否めません。

東大には、学生の英語力の向上のために策を尽くし、世界大学ランキングトップ10入り、アジア大学首位返り咲きを実現し、日本の知の競争力アップを牽引していただきたいです。


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