具体的な目標があると、英語はグングン上達する!バイリンガル教師  麓(ふもと)えり さんに突撃インタビュー


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日本にいながら、英語を維持するコツはありますか?

高校生の時に、日本に帰国したのですが、高校生活中は部活動のアーチェリーに夢中になり、 インターハイや国体に出場する中で、あまり英語の学習に時間がさけませんでした。
それでも、英語科の先生に休み時間話しに行ったり、話す機会をできるだけ作るようにしました。
また、留学したいと目標を持ち始めてからは、TOEFL受験のために単語帳を作ったり、ライティングの練習をしたのですが、具体的な目標を持つことで、限られた時間の中でも、英語力を伸ばせるのだと思います。
その他にも、洋画を見たり、YouTubeなどで好きなチャンネルを見つけて、生きた英語に触れるようにしました。

 

なぜ英語をアウトプットすることが大切なのですか?

インプットをするだけでなく、積極的にアウトプットすることを意識しました。
音読をする、単語帳を作る、文法を学ぶ、など、インプットして終わるのではなく、自分で習った単語や言い回しを、実際に話したり、書いたりします。

例えば、see, watchは全て英和辞書を引くと「見る」と出てきます。しかし、微妙なニュアンスの違いがあります。例えば「映画を観た」というときは、”I watched a film”と言いますが、”I saw a film”とは言いません。逆に「彼を昨日、スーパーで見かけた」という時は、”I saw him at the supermarket yesterday”とは言いますが、”I watched him at the supermarket”というと、彼を凝視していた不審者のようになってしまいます。
このような微妙なニュアンスの違いは見聞きする中で学び、実際に書いたり、話したりする中で失敗を通して学ぶことができると思います。

photo 3(一番左が麓さん)

 

英語で壁にぶつかった時、どうやって克服しましたか?

私の場合は、「自分のできること、好きなこと」にフォーカスするようにしました。
「できること」というのは、学校だったら、数学はあまり言語がいらないので、数学の成績をとりあえずよくしておこうと考えました。

「好きなこと」というのは、私はバレエが好きだったので、バレエの仲間と仲良くなりたい一心で、文法を間違えても良いからどんどん話し、たくさん「失敗体験」を積み重ねるようにしました。幸いにも「正しくはこう言うんだよ」と周りの人達が常々訂正してくれる環境があったので、「失敗体験」を「改善の機会」に変えることができました。

 

どうやってライティングとリーディングの力を鍛えましたか?

アメリカ留学で行ったダートマス大学は、アメリカだけではなく世界中から集まる優秀な学生たちと肩を並べて勉強に没頭できた恵まれた環境でした。起床して予習、授業、お昼を食べて図書館に向かい、そのまま課外活動の時間以外は、夜12時まで図書館にこもって勉強をする、といった生活でした。もちろん大変ではありましたが、周りの仲間も同じような生活だったので「辛く」はありませんでした。

留学中は特に英語のライティング・リーディングの力が鍛えられました。エッセイを提出する度に「もっと簡潔に、論理的に」という赤ペン入りで返ってくるので、教授に積極的にアドバイスを求めに行ったり、ライティングが上手な友人に添削を頼んだりし、論理的に書けるよう努力しました。また、毎日100ページほどの予習課題をこなさなくてはならなったので、速く読んで論点を洗い出し、サマリーを書く作業を何度も繰り返すことで、授業内の議論についていき、貢献できるように頑張りました。
リーディングは大量に読むこと、ライティングは書いたものを添削してもらうことで力がつくと思います。

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英単語を効率良く覚える方法はありますか?

単語帳作るのがすごく好きだったので、小さいメモ、小さいメモパッドみたいなのをずっと持ち歩いて、日中わからない単語が出てきたら、ひたすらそれに書いておいて、家に帰って、辞書で調べるようにしていました。単語を自分の目に見える形でちゃんと書く、読むという練習をしたことで効率よく単語を覚えられたと思います。
英和辞典ではなく、英英辞典じゃないと、ニュアンスがわからないので、英英辞典を使いましたね。
シソーラスという類語辞典も使っていました。これを使うと、自分の表現に幅が出ます。

例えば、日本語で「嬉しい」という言葉を表現したい場合にも、それは自分が何かをやって嬉しいのか、誰かにやってもらったことで嬉しいのかでニュアンスもちょっと変わってくるんです。そういったニュアンスを伝えたいというときに、シソーラスを使うと、いろいろな用例が載っているので、自分の言いたいことにピッタリな単語が見つかるのが嬉しいです。

例えば、英語のレッスンで私がよく見つけるのが、”My family is funny.”という表現です。
自分の家族はおもしろいと伝えたいのですが、funnyというのはちょっとバカにしたイメージになってしまうんです。「面白い = funny」と覚えてしまっていると、微妙なニュアンスの違いを使い分けられないんです。
類似辞典のシソーラスを使えば、微妙なニュアンスの違いも説明があるので、とてもおすすめです。

 

なぜイギリスの授業は、面白くて、記憶に定着したのですか?

イギリスの授業では、本を読み、その問題に答える中で文法など英語を使うために必要なことを覚えていきました。
「Iのときはwasだけどtheyの時はwereを使うんだな」
「行をまたいで一単語を書くときはダッシュ(-)でつなぐのだな」
「thは濁るときもあるし濁らないときもあるんだな」
と発見を通じて覚えていきました。

それに対して日本は、システマティックに「単数形はwas、複数形はwere」というように学ぶ側が発見する前に、教えられてしまう形式だと感じます。日本で英語を学ぶ人と現地で英語を学ぶ人とでは、それぞれ目的や与えられた時間が違うので一概にどちらが良いとは言えませんが、私は自分で文法のルールに気づき「ああ、こうだったんだ!」という体験をすることは面白くもあり、実体験として定着しやすかったと思っています。

 

アメリカと日本の授業でカルチャーショックを感じたことは?

ダートマス大学の政治学の授業でエッセイの課題がありました。私は自分の主張をどのように正しく伝えるか、万人受けするかを気をつけて書いていました。しかし、授業でのフィードバックで気づいたことがありました。それは、何かをするとき日本は「どう取り組むか」の”How”部分を大切にするのに対し、アメリカでは「何が結果か」という”What”を大切にする文化だなと感じました。そして自分の考えの「正しさ・万人に認められるか」が評価されるのではなく、「論理的にその考えを導き出しているか」が評価の対象になることを大学のエッセイライティングで感じました。

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ダートマス大学で一番面白かった授業は?

政治学の授業で、日本人の教授による統計学の授業です。授業の最後にグループワークがあって、有名な政治分野の論文が本当に正しいのかを検証するために5人一組のチームになって、1学期で習った論理の組み立てを活かして古い論文を検証していくという授業でした。チームで課題に取り組み、4人のチームメイトと一日中データを探したり、議論したのはすごく思い出に残っています。

もう一つ、外交政策についてのゼミが思い出に残っています。これは14人が1クラスになって、4時間の授業中ずっと議論するディスカッションの授業です。4年生が主に出席していた授業だったので、かなりハイレベルで最初はついていくのが怖かったですが、毎日100ページ強の予習をこなしたり、世界中から集まる優秀な学生たちとのディスカッションを通じて英語で議論する力が身についたと思います。

 

麓えりさんおすすめの洋書3冊

King’s Speech:イギリスのジョージ6世が吃音を克服するまでの心の葛藤、そしてそれを克服して自信を取り戻す過程が描かれています。「英語を学ぶ」という事ではみなさんと共通する点もあるのではないかと思いました。

Princess Diaries :ある日突然自分がジェノーバ国のお姫様であることを告げられる女の子を描いたロマンティックコメディです。

Chronicles of Narnia:シリーズものに挑戦したい人にお勧めです。
全て映画になっている本です。本を読み終わった後に映画を観て比べてみるのも面白いかもしれません。

 

これから留学を検討している人たちにメッセージをお願いします

ぜひ留学にチャレンジしてください。
私は実際に留学をしてみて、英語の習得もさることながら、それ以上に大きなものが得られたと思っています。
留学という自分がやったことのないことに、未知のことにチャレンジするというのは、すごく怖いことでもあって、ちょっとやめようかなって思う気持ちも出てくるかもしれません。しかし、そういった感情やさまざまな状況を克服してチャレンジした経験は、今後の人生にとっても素晴らしい糧になるはずです!

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