世界のトップ大学へ進学する国際的リーダーを育てる教育 AIC代表 桑原克己氏


オークランドインターナショナルカレッジ(AIC)とは、2003年にニュージーランド最大の都市オークランドに設立されたインターナショナルスクールであり、世界各国から生徒が集まっている名門進学校です。世界的視野に立ち、価値ある貢献のできる国際的リーダーの育成を目的とし、世界のトップ大学入学者を数多く輩出していることで話題となっています。今回は、AIC代表取締役の桑原克己さんにお話を伺いました。

中央がAIC代表取締役 桑原克己氏


 

抜群の進学実績とその結果を導き出す鍵

自ら学習する姿勢とモチベーションの高さが、世界の大学へ通じる力となる

AICと言えば、世界のトップ大学へ進学する生徒が数多く存在することで大変有名ですが、その具体的な実績を教えてください。

 
2015年度卒業生の進学実績のうち、特に目立ったものはカルフォルニア工科大学(カルテック)の合格者が出たということです。ハーバード大学やMITよりも合格することが難しいとされている大学ですが、ニュージーランドの学校からカルテックへの合格者が出たのはまさに15年以上ぶりであり、国中で大ニュースとなりました。
また、ハーバード大学医学部1名、オックスフォード大学4名、カリフォルニア大学バークレー校6名、インペリアル・カレッジ・ロンドン26名、そしてエディンバラ大学へは85名が受験し、その全員が合格しています。
どこの有名な進学校も、上位層だけを比べると素晴らしい進学実績を挙げているかと思いますが、AICの特徴は1学年の人数90~100名の生徒全員が、世界ランク50位以内の大学へ合格するということです。

 
このような素晴らしい進学実績を出す上で、AICの生徒は元々優秀な子ども達ばかりが集まっているのでしょうか?

決してそういうわけではありません。たしかに、トップ20名ほどは元々ニュージーランドの中でも生え抜きの生徒が入ってきているということはありますが、全員がそのような生徒というわけではありません。例えば日本人の生徒でいうと、灘高校や開成高校といった有名校を辞退してこちらに来るというわけではなく、日本の普通の私立高校にやっと合格するかどうかといった、ごく普通の生徒が入学してきます。最近では、全ての学校に落ち、他に行くところがなかったから来たという生徒も2名いました。その結果、こちらの2名のうち1名はカナダのマギル大学と早稲田大学政経学部、もう1名はインペリアル・カレッジ・ロンドンと早稲田大学政経学部に合格しました。

 
こちらの例のように、AICで学ぶことで生徒が大きく成長するということがよく分かりますが、AICでは一体どのような勉強をするのでしょうか?

AICでは、自主的に勉強する姿勢をとても大切にしています。日本の学校は、先生が生徒へ知識を教え込むというスタイルが主流となっていますが、この教え込むという方法には限界があります。最初から準備されたものを教え込むことで、生徒にとってはそれらの知識を頭に入れることがゴールとなり、教えられたことのみを勉強するようになってしまいます。また、生徒が先生以上に成長することもありません。
AICでは、先生はあくまでサポート役であり、生徒が自主的にどんどん勉強していきます。この自主的に勉強するという姿勢が鍵なのです。自主的に勉強するという行為には、限界もゴールもありません。レポートを提出する際、自分のレポートを納得のいくものに仕上げるために、ほとんどの生徒が眠る時間を削ってまで真剣に取り組んでいます。6教科ある授業のレポート提出がまとまってやってくる場合、多くの生徒は深夜2~4時まで時間をかけており、中には徹夜で取り組む生徒もいます。

 
レポート作成時を含め、一人一人の生徒が常に勉強に対する強い意欲を持っているということが伝わりますが、生徒はどのようにしてこの高いモチベーションを維持しているのでしょうか?

AICに入学してくる生徒達は、入学当初から世界のトップ大学へ入ることを目的としています。成績に関しては優秀な生徒から普通の生徒まで様々ですが、モチベーションだけを見るとまさに世界のトップと言えるでしょう。一人一人が最初からそのようなモチベーションを持って入学し、さらにそのモチベーションを引っ張る役割をしているのは中国、韓国、ベトナムから来ている生徒達です。この3か国出身の生徒達は、尋常じゃないほど素晴らしいモチベーションを持っています。彼らから多くの刺激を受けることで、日本やニュージーランドの生徒達も自身のモチベーションを高く維持しています。これはAICが持つダイバーシティが生み出す効果と言っても良いでしょう。

 

日本の教育に足りないもの

多様性を受け入れる環境を作り、教育の国際化を実現させる必要がある

AICでは2014年度の東京大学合格者が19名ということですが、実際に東大へ入学した人数は19名中1名だけと聞いています。なぜ東大は、生徒の入学先としてあまり選ばれないのでしょうか?

一番大きな理由となっていることは、東大の中で学生同士が英語でコミュニケーションを取ることのできる環境がないという事実だと思います。2年前にベトナム人の生徒が東大へ進学し、学内においてもトップクラスの成績を取っていました。東大は日本のトップの大学であり、世界ランクも高い学校であるため、学生達はもちろん英語でコミュニケーションを取ることが可能であると期待して行くのですが、実際はそうではありません。そうなると当然、疎外感のようなものも感じるようになります。このような情報が後輩達へ伝わっているので、東大へ入学する生徒がなかなか増えないといった状況です。

 
東大を含め、大学生の英語におけるコミュニケーション力が低い理由には、日本の小~高校までの教育の国際化が進んでいないことが挙げられるかと思いますが、日本の教育を受けた日本人の中学生がAICへ入学後、最初にどのような壁にぶつかりますか?

日本から来る生徒は、他国の生徒と比べ英語力及びコミュニケーション力が低い傾向にあり、さらに日本の学校とAICとの授業スタイルが全く異なるため、最初の成績において欠点に近い点数を取ってしまう場合が多いです。日本人の生徒は、与えられたものを処理していく能力が非常に高く、言われたことをきちんと守るということにおいても大変優秀です。しかし、物事に対して自ら解決する力、探求する力、そして結果をまとめてそれをアピールする表現力において極端に劣っています。AICの教員に日本の生徒がなぜ成績を取ることができないのか尋ねると、「授業に参加していないから、成績を付けようがない」という回答がきます。これは授業に「出席」しているだけで、「参加」していないということなのです。逆に中国、韓国、ベトナムの生徒達はこれらの能力に非常に長けています。
このことから分かるように、アジアの中でも日本は異質であり、グローバル化が進む社会の中で活躍するための力が他国と比べてまだまだ足りないと言えるでしょう。

 
AICでは、国際バカロレア(IB)のプログラムを採用しているそうですが、IBのカリキュラムを通じてどのような人を育てようとしているのでしょうか?

IBの基本的な考え方は、未来が予測できないという立場に立つということです。私達は10年後の未来すら予測することができないのに、子ども達が大人になる20~30年後の未来など予測できるはずがありません。そんな予測不可能な未来が、これからどのような形で変化していこうと、その未来に対応できる人材を育成しなければならないという発想が根本にあり、それを可能とする教育がIBの特徴です。
AICでは、国際的な視野を持ち、世界で活躍することができる人材を育てるために必要なカリキュラムを使用しています。そして様々な国から生徒が集まっている環境の中で、高い意識を持って学習を進めることが、多様性を受け入れ、同時に自らの立ち位置も理解していくことへ繋がるのです。

 

一つ以上の正解がある入試問題

物事に対して論ずる為には、知識+思考力が求められる

IBの入試問題と、これまで日本で行われてきた入試の内容の違いを教えてください。

IBの入試では、一つの答えを求められていません。そもそも問題自体が、一つ以上の解答を生み出すことができるような内容になっています。もちろん試験なので評価をしなくてはいけないのですが、満点をもらえる解答は決して一つではないのです。これがIBと、今までの日本の教育で目指されていたものの一番異なる部分です。今までの日本の教育では、答えが一つしかない問題を生徒が見て、その一つの答えを探しに行くという形が主流でした。しかし、IBでは答えの求められ方が違うのです。

 
答えが複数ある問題に対して解答する際、高い評価を得るためには何が必要なのでしょうか?

このような問題に対して解答するとなると、やはり思考力が要となります。一つの答えしかない問題とは、例えば歴史の問題でいうと、ある出来事の正しい年号を答えるといった、いわば知識の暗記力が問われる内容になりますが、複数の解答がある問題というのは、得た知識を使って自分なりの考えをまとめて論ずるという内容になります。物事を論ずるためには、まず知識を得ることから始めなければいけません。これまでの日本の試験では、この得た知識をただ答えるだけで良かったのですが、IBのような試験ではこの知識を活用することが求められます。知識を蓄えるという行為は前提であり、その上で自分なりの思考をまとめる力、思考力が問われるのです。

 
このような入試内容に対して、AICではどのような取り組みがされているのでしょうか?

AICでは、生徒同士が日頃から歴史や領土問題などといった内容の論議を自ら行う姿がよく見られます。特に日本人の生徒は、日本の中高教育でしっかりと教えられない歴史の事実などについて、他国出身の生徒から知るということがよくあります。あるいは、同じ事実に対して国によって解釈が違うということに気付かされる場合もあります。このような事実をお互いが知ることによって、自分達の立ち位置を知ることができます。この知るという行為があって初めて、考えるという行為に繋がっていくのです。
またAICでは、授業において多くのレポートを作成する機会があるので、物事を考えるために必要な知識を集め、その知識をいかに使っていくかということが常に問われています。このような学習を日々積み重ねていくことで思考力は鍛えられ、実際の入試においてもしっかりと満足のいく答えを出すことができるようになっていきます。


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