大学でぶつかった壁、乗り越えて得られた自信。英語で開いた可能性で飼沼さんが次に目指す舞台は、国連。 | ページ 2 | バイリンガルへの道

大学でぶつかった壁、乗り越えて得られた自信。英語で開いた可能性で飼沼さんが次に目指す舞台は、国連。

大学でぶつかった壁、乗り越えて得られた自信。英語で開いた可能性で飼沼さんが次に目指す舞台は、国連。

英語をきっかけに様々な価値観を持つ人たちと出会えた

バイリンガルでよかったと思えた瞬間とは?

沢山あります。まずキャタルで働ける事になったのはバイリンガルであるおかげもあるので良かったです。キャタルで出会った先生方はモチベーションが高く、英語以外の知識も豊富な魅力的な先生が多いのでありがたい出会いを沢山させていただいているなと感謝しています。
また、キャタル以外でも英語が話せるおかげで色々な方々とコミュニケーションを取らせていただいています。アメリカは人種のるつぼと言われますが、人種はもちろん、それ以外のアイデンティティの多様性があります。

日本からアメリカに留学して、これまで全く知らなかった様々な文化に触れる機会も多くありました。
そういった環境で、色々な価値観を持った人たちと関われたのは、英語という沢山の人に通じる言語を話せたからだと思っています。


授業以外での交流も、文化を知る大事なイベント。一番左が飼沼さん

海外に渡ったことで変わってきた自身のアイデンティティ

ご自身のアイデンティティは?

私自身、ハーフであることがコンプレックスだった時があります。
ハーフであることで、英語に対する周囲からの期待を高く感じてしまい、成績が下がってしまった自分がとても悔しくて…。
もともと競争心や人に認められたいという気持ちが強かったこともあり、余計に悔しかったのだと思います。

アイデンティティについては、大学に入ってからよく考えるようになりました。
日本に住んでいた頃は常にハーフとして見られている気がして、ハーフとしてのアイデンティティが強かったと思いますが、アメリカに留学してその意識が減ったように思います。
アメリカにいる時は日本人としてのアイデンティティや女性としてのアイデンティティが強いです。その影響もあり、大学ではジェンダー学を学んでいます。
アメリカではジェンダー問題に関するいろいろな運動があります。今は、社会的に不利な地位にいる人たちに対して、ジェンダー学から様々なアプローチをしていく、そういったことに興味があります。

教育は、人生の選択肢を増やしてくれるもの

教育に対する考えを教えてください

教育は、機会を与えてくれたり、様々な選択肢をくれるものだと思っています。今はキャタルで教育の場にいますが、キャタルの先生も生徒さんも刺激的な人が多いです。
教育を受けることで、未来の選択肢が広がり、逆に受けられないことで未来の可能性が狭くなってしまうこともあると思います。教育がなければ、そもそもどのような仕事があるのか、自分にはどんなことをやれる可能性があるのか、そういったことも分からなくなってしまうかもしれません。

私自身、親からも「選択肢を増やすためにも、勉強を頑張りなさい」と言われ続けてきました。自分が他の人の人生を決めることまではしたくないけれど、数ある選択肢を見えるようにしてあげたいという気持ちはあります。

夢は国際的な舞台で活躍すること。今はそのために自問自答を続けながら、一歩ずつ前へ

将来実現したい夢は?

中学生の頃から変わっていないのですが、将来は国連で働きたいという夢を持っています。
世界の不平等をなくしていくという機関ではありますが、ここに入るには大学院を出ていなければならないなど様々な条件があります。国連に入れるのはエリートだけど、困っている人たちはエリートではない、常任理事国は本当に困っている国々ではなかったり。教育やジェンダーの問題もそうですが、常にいろいろなことに疑問を持ち自問自答しながら、物事を考えるようにしています。
なので、大学に入ってから国連に対してもクリティカルな眼を持つようにもなりましたが、それでもやはり一番影響力があって世界に貢献できる機関なのではないかと思っています。
今は女子教育に興味があって、ユニセフが一番自分に合っているのではないかと思っていますが、その中でも細かい事はまだ模索中です。

英語は目的ではなく手段

現在、英語を学んでいる方へメッセージをお願いします
英語を使えるようになる事は目的ではなく手段です。
英語が上達した時の自分のビジョンを持って、誰とコミュニケーションをとりたいか、どこで勉強したいかなどの目標を定めて勉強を頑張って下さい!


留学で得られるのは語学力だけじゃなく、国境を越えた大切なつながり。左から2番目が飼沼さん