ウィリアムズ大学(Williams College)全米で冠たる地位を譲らないリベラル・アーツ校【National Liberal Arts Colleges Rankings #1】 | バイリンガルへの道

ウィリアムズ大学(Williams College)全米で冠たる地位を譲らないリベラル・アーツ校【National Liberal Arts Colleges Rankings #1】

ウィリアムズ大学(Williams College)全米で冠たる地位を譲らないリベラル・アーツ校【National Liberal Arts Colleges Rankings #1】

ウィリアムズ大学(Williams College)の概要

ウイリアムズ大学のあるマサチューセッツ州ウイリアムズタウンは人口8,400人のこじんまりした街だ。空港は50キロ離れたニューヨーク州アルバニー空港の方が州内のボストン空港(150キロ)より近い。The Village Beautiful がモットーのこの町は伝統あるウイリアムズ大学のホームタウンにふさわしい。
創立が1793年、ウイリアムズ大学のモットーはE liberalitate E. Williams, armigeri (Through the Generosity of E. Williams, Esquire) で、私財を投じてこの大学の創設を果たしたエフレイム・ウイリアムズ氏への感謝の念を刻んでいる。
その思いが生きて、この大学はリベラル・アーツ校として全米で冠たる地位を譲らない。U.S.News & World Report 2006 では第一位、学生7人に1人の教員がクラス平均10人を教えるという徹底的な少人数集中型の環境は、学生にとっても満足度の高いものだ。また、特徴的なのは Winter Study Program (WSP)という冬学期(1月)に個人研究の機会を提供しているところだ。セメスター間のペースを変えての勉学の場は、学生には歓迎されている有難いカリキュラムだ。

ウィリアムズ大学(Williams College)の基本情報

創立:1793年
校訓:E liberalitate E. Williams, armigeri (Through the Generosity of E. Williams, Esquire)
大学属性:私立
学生数:2,031人
共学/別学:共学
専攻: 社会科学、英語学、数学、外国語、文学
ノーベル賞受賞者数:1
学期:4-1-4制(セメスター+1月のインターターム)
学費:$46,600 (Room & Board:$12,300・Books & Supplies:$800)
男女比:男 47.86%女 52.14%
学生/教員比:7/1
必要なTOEFL点:
合格率:16.7%
留学生の割合:6.6% (58ヵ国)

ウィリアムズ大学(Williams College)の特徴

秀才に勉学の機会を与えてきたneed-blind方式

ウイリアムズ大学は、学力優秀で意欲十分ながら経済的な足かせで悩む学生に勉学の機会を与える非営利団体QuestBridge と提携、長年にわたって秀才に勉学の機会を与えてきた。残念ながら、対象は国内の学生に限られている。また、これも国内の学生が対象だが、経済事情は合否には影響させないという、いわゆるneed-blind方式が積極的にとられている。大学は学費が高いが、わがウイリアムズは違うぞ、という姿勢が感じられる。外国からの留学生の対応でも、need-blindはないが、飛び抜けて優秀な留学生に対しては経済事情を問わず受け入れる、としている。留学生への支援は授業料、寮費、食費に加えて旅費、教科書代、諸経費なども含まれる、としている。ただし、支援の申請は第一年度の入学願書提出時に済ますこと、としている。

必修科目がない

学位(BA)へ向けてウイリアムズの学生たちは、中国語や環境問題などコアになるだろうエリアに挑戦する。複数の学部を巻き込むようなテーマ、例えば心理学、コンピュターサイエンス、哲学、数学などを総合した認知科学を考える。さらに学生独自にいま台頭している分野を視野に特殊なクラスを選択して行く。実験的な教育や、時にはオフキャンパスの活動にも参加する。ウイリアムズの学生には特に必修の科目は課せられることはなく、芸術と人文、社会科学、科学と数学のそれぞれで少なくとも3科目ずつを学び、書くことに特化した科目を少なとも2科目とらねばならない。さらにユニークなのは、ウイリアムズでは言語の必修はなく、代わりに人の集まり、文化、社会の交流がどんなものか、互いにどうチャレンジし合うかと学ぶための科目を少なとも1科目とらねばならない。

2つの優れた修士プログラム

ウイリアムズ大学では2つの優れた修士プログラムを用意している。美術史と開発経済学だ。美術史はウイリアムズタウンのSterling and Francine Clark Art Instituteとの連携で、この道の研究、美術館、美術関係の各分野を視野に修士課程を用意している。開発経済学は1年課程で開発途上の経済、金融、銀行、政府などの分野で活躍する人材のかん養に資するものだ。すでに世界100カ国から1,000人の学生を育てている。卒業生の90%は現在もそれぞれ母国で活躍している。

入学願書受付の2つの方式

入学願書受付でウイリアムズ大学では2つの方式がある。1つはEarly Decisionで、第一年度の入学願書提出にウイリアムズ大学を第一選択に上げる申請者はこの方式で出願する。合格すればほかの選択肢は引き下げて以後新たな出願はしない、というシステムだ。もし、複数の出願先を考えるならRegular Decisionで願書を提出する。ほとんどがRegular Decisionを選び、5月1日までに入学か否かを決めることになる。

留学生への支援体制が充実

最後に、外国からの出願について触れておこう。ウイリアムズ大学では世界から明晰な頭脳を求めている。毎年、世界100ヶ国から1,500件もの出願を受ける。ウイリアムズでは現在60ヶ国から総学生数の7%の留学生を迎えている。前述のように、ウイリアムズ大学は留学生への支援体制が充実している。
各国の事情に通じている担当者が当っており、留学生だからという出願方式があるわけではない。英語が第一言語でない出願者は英語の力を示さねばならないが、とくに決まったテストがあるわけではない。TOEFLなども参考にはされるがウイリアムズ大学へ入るための必須事項ではない。

まとめ

ちなみに、ウイリアムズ大学は同じマサチューセッツ州にあるリトルアイビー校アマースト大学とは、長年のライバル関係にある。超一流のリベラル・アーツ校としてランキングでは常に一位を争っている。甲乙つけ難いが最近のデータではウイリアムズ大学がやや水を開けているようだ。