もっとも教育熱心な教授陣が集う、Carleton College(カールトン大学)【National Liberal Arts Colleges Rankings #8】


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Carleton College(カールトン大学)

入学難易度(5段階):★★★★★

 

<大学の概要>

カールトン大学はミネソタ州、ノースフィールドにあり、州で三番目に古い大学だ。隣にセント・ウラフ大学がある。学年度を10週間ずつ3期に分けるトライメスター制だ。学生数は2,000余で、田園風の環境に広がるキャンパスは955エーカー、歴史的な川の町ノースフィールドにパズルのようにはまっている。大学の建物はすべて20世紀初めの20年間に建てられたものだ。

カールトン大学のランキングは常に上位で、US.News and World Report誌はその教授陣を「もっとも教育熱心」だと評価している。97%の教官はPh.D.あるいは担当分野の最高の学位を持っている。Forbes誌の2014年のランキングでは、カールトン大学は名門シカゴ大学、ノースウェスタン大学を抜いて第一位にランクされている。Phdの取得率では、カールトン大学の卒業生は過去20年間で、大学院のない大学中第二位、16.4%の割合でPhdを取得している。また、ロースクールへの志願者はその9割が合格している。

 

<基本情報>

創立:1866年
校訓:
大学属性:私立
学生数:2,045 (男子960/ 女子1,085)
共学/別学:共学
専攻:社会科学(22%)、物理・化学(13%)、生物・生命科学(11%)
ノーベル賞受賞者:
学期:トライメスター(1学期10週間、年度3学期)
学費:$62,465
男女比:46.9/53.1
学生/教員比:9/1
必要なTOEFL点数:100点(iBT)以上
合格率:7,045人の21%
留学生の割合:8.4% (34ヶ国から)

 

<大学の特徴>

さて、カールトン大学の歴史について少し触れておこう。この大学はミネソタのパイオニアたちの夢だった。人の知識こそがフロンティアだという学問への開拓魂が具体化したのがカールトン大学だったのだ。現在もその名を記念した天文台があるノースフィールドの実業家チャールズ・グッドセルが、ミネソタ教会にミネソタに大学を、呼びかけたのが発端だった。彼はそのために20エーカーの土地を寄付した。1966年に創設されたミネソタ・カレッジは1871年に深刻な経済難に襲われた。その時、マサチューセッツの企業家ウイリアム・カールトンが$50,000を寄付、その名を大学の名前に残すことになる。翌年、さらにカールトンの夫人、スーザン・ウイリス・カールトンが$10,000を寄付して、大学は軌道に乗った。彼女の名を冠したWillis Hallはキャンパスの西端にあり、今は政治科学と経済学の教室が入っている。

カールトン大学での学生生活について面白いデータがある。この大学には170の学生組織があり、それぞれ創造的な名前がついている。そのいくつかをご披露しよう。まずカールトン大学のシンボルマークはKnights(騎士)だ。このマークを背負って運動系の活動が行われるのだが、この言葉が学生組織に「転用」されている。One Knight Standsというキャバレェ・ツループ、Knightingales というアカペラグループ、Carleton Juggling F.I.S.H. などなど。学内のスポーツはクィディッチ(空を飛ぶ魔法の箒に乗って行う架空の球技)、ブルームボール(アイスホッケーに似せてほうきでボールをゴールにシュートする)、ドッジボール、サンドバレーなどが人気だ。

脱線ついでにカールトン大学の奇態な伝統についてお話しよう。1950年代から伝わっているシラーのプラスター像を盗んだり折々に展示したりという、他愛のないしきたりがある。最近ではSilent Dance Partyというのがある。これは期末試験前のガリ勉時期に図書館で踊り狂い、試験直前の真夜中には、学内の学生たちは全員教科書を置いて、内臟が飛び出すほどの大声を上げることになっている…。いや、このくらいにしておこう。

こゝで、カールトン大学の施設について触れてこう。前述のグッドセルを記念した天文台には3基の歴史的な望遠鏡に加えて、学生たちや外部のビジターが使える近代的な望遠鏡が揃っている。グールド・ライブラリーは藏書563,000、937種の定期刊行物、39,000の電子刊行物を備えている。Little Nourse Theaterでは学生によるミュジカルなどの公演があり、Perlman Teaching Museum では学生たちの美術作品の展示される。Cowling Arboretum略して”Arb”は、キャンパスに接する880エーカーの土地に1920年代に時のドナルド・J.カウリング学長とハーヴェイ・E. ストーク教授が開いた樹木園だ。ここでは学生が自然に触れる様々な企画があり、いわば屋外教室となっている。また教授たちもここでそれぞレの研究の場として使っている。Minnesota Master Naturalist Volunteerの訓練などにも場としても”Arb”は貴重な場だ。

 

カールトン大学の歴史を追っていたらある日本人の足跡を発見した。1891年というから大津事件が起きた年に、Tsune Watanabeという日本女性がこの大学を卒業している。大学初めての西洋人でない卒業生として特記されている。筆者は寡聞にしてこの人物が誰か、思いつかない。ITの場を巡って少し調べてみたが、思わしい結果はでなかった。幸いにカールトン大学に学ぶ機会を得られたら、ぜひこの女性の足跡と追っていただきたいと思う。ここには小さな静聆園(Jo Ryo En)という日本庭園があるのだ。


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