3ヶ国語(英語/日本語/中国語)をマスターし、トップボーディングスクールMiss Hall’sでも成績優秀者だった藤本さんにインタビュー | バイリンガルへの道

3ヶ国語(英語/日本語/中国語)をマスターし、トップボーディングスクールMiss Hall’sでも成績優秀者だった藤本さんにインタビュー

3ヶ国語(英語/日本語/中国語)をマスターし、トップボーディングスクールMiss Hall'sでも成績優秀者だった藤本さんにインタビュー

 

誕生 日本
生後1ヶ月〜5歳 中国深圳(しんせん)
5歳〜中学1年春 日本 公立の小・中学校
中学1年春〜中学 中国深圳(しんせん)インターナショナルスクール
高校1年〜高校3年 アメリカボストン ボーディングスクールMiss Hall’s
大学1年〜大学4年 慶應義塾大学 経済学部

海外歴・留学経験をおしえてください。

父の仕事の影響で、生まれて1ヶ月くらいで中国の深圳(しんせん)に移りました。 その後、5歳の時に日本に帰国し、中学1年の春まで日本の公立の学校に通いました。中学1年の春から再び中国に移り、深圳のインターナショナルスクールに転校しました。高校からは、アメリカのボーディングスクールMiss Hall’sで3年間学び、大学は日本の慶應義塾大学に通っています。ちなみにボーディングスクールは、全寮制の寄宿学校です。

普段はどのように言語を使い分けているのですか?

母が中国人なので、家では中国語と日本語で会話して、それ以外は相手に合わせています。

アメリカでトップクラスのボーディングスクールMiss Hallsを卒業されていますね。
この学校について教えてください。

中学までに、日本と中国を経験してきたので、今後はアメリカで学びたい!と思いました。そうはいっても、親もアメリカ留学の知識がなかったので、一般的な留学斡旋会社を通じて、情報を集めました。中学生の時に、サマースクールでニューイングランドの地域に行ったことがあったのと、女性で単身留学なので女子校がよいだろうということで、ニューイングランド(アメリカ北東部)で女子校の学校を探しました。
その中で、Dana HallとMiddle SexとMiss Hall’sが候補に上がりました。Miss Hall’sは、世界各地から学生が集まっているのと、日本人が一人もいない、ということが決め手となり、この学校を選びました。Dana Hallはお金持ちすぎる印象があったのと、Middle Sexは共学だったので、Miss Hall’sに決めました。
試験内容は、電話インタビュー、中学の成績、SSAT(Secondary School Admission Test)、TOEFLでした。インターナショナルスクールで英語力は自然に身についたのと、生徒会などをやっていたのが良かったと思います。中学3年の時点で、TOEFL IBTで90点はあったと思います。

アメリカのボーディングスクールMiss Hall’sと中国のインターナショナルスクールの違いは?

正直、インターナショナルスクールがお遊びのように感じるくらい、Miss Hall’sでは、真剣に学ぶ環境がありました。毎日3時間から5時間は勉強しなくてはいけない環境だったのと、周りの学生もものすごく勉強するので、勉強のやり方を徹底的に学んだ3年間でした。

はじめて親元を離れた寮生活はいかがでしたか?

寮生活に関しては、小さい時からいろいろな場所を転々としていたのと、入学後すぐに、バレーボールやテニスなどのスポーツを始めたので、すぐに友達もできて、ホームシックにはならなかったです。
中国と韓国の留学生もいましたが、せっかくアメリカにきたのだから、アメリカ人やヨーロッパ系の人たちと話そうと思い、中国語は話せないっていう雰囲気をあえて出したりしました。

 

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(前列真ん中が藤本さん。高校最終学年の時にクラスの打ち上げで担当教師のお宅でバーベキューをしたときの写真)

ボーディングスクールMiss Hall’sの1日のスケジュールは?

8時から授業が始まるので、7時10分くらいに起きて、カフェテリアに駆け込んで朝食を食べて、8時から授業を受けて、12時からランチを食べて、1時から午後の授業が始まりました。16時くらいに授業は終わるのですが、その後も先生とお話ししていました。

Miss Hall’sの授業は、インターナショナルスクールと比べて、いかがでしたか?

まず、Miss Hall’sの方が、宿題の量が圧倒的に多かったです。それから、授業中の発言が成績に影響するので、毎回、復習して発言することが、はじめは大変でしたね。
Miss Hall’sは基本的にすべての授業がディスカッションベースなので、毎回発言が求められました。あとは、テストが1〜2週間に1度必ずあったので、とにかく授業以外でも勉強しました。

なぜアメリカの大学ではなく、日本の慶應大学を選んだのですか?

中学から、中国、アメリカとずっと海外にいたので、親とも話を重ねて、日本で学ぶことを選びました。

他のMiss Hall’sの学生は、どんな大学に進学していましたか?

アメリカのBrown大学やWilliam & Mary大学、Syracuse大学などですね。
一般教養を学ぶLiberal Artsを選択する学生が多かったと思います。

Miss Hall’sで勉強の仕方を学んだということですが、どんな勉強方法ですか?

同じクラスの学生といっしょに勉強していましたね。特にテスト前は、お互い教え合ったり、聞き合ったりして一緒に覚えていく、というスタイルを取っていました。誰かといっしょに勉強するのは、楽しいし効率がよいと思います。
それから、分からないことはとにかく先生に聞きに行く、というのも徹底していました。
特に、APクラスという、高校時に大学の単位を取得できるクラスを履修していたので、ものすごく勉強しました。私は、英語(English)、生物学(Biology)、微積分学(Calculus)の3つを取りました。
とにかく勉強に打ち込んだので、GPAは4.0満点中3.9くらいで、Honor Rollという成績優秀者に与えられる賞もいただきました。

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(一番右が藤本さん。4年ぶりに高校時代のルームメイトとその子のお姉さんとニューヨークで再会し、ご飯をした時の写真)

大学は日本の慶應大学に進学されていますが、日本語や受験勉強には苦労しませんでしたか?

アメリカは全寮制だったので、日本語を使う機会はありませんでした。
なので、太宰治や三島由紀夫など、有名な本を読んでいました。
入試対策として、TOEFL、SATのテキストを買って独学で勉強していました。確かTOEFL IBTは100点以上、SATは2000点以上は取っていたと思います。中国や韓国出身の生徒がSATにとても強かったので、教えてもらいながら独学で勉強しましたね。
慶應、早稲田、上智の3つを検討したのですが、経済に興味があったので、慶應の経済を選びました。

アメリカの名門私立大学のIvyリーグにも入れる学力をお持ちなので、将来は海外の大学院への進学も考えていますか?

学部を卒業後、ビジネス経験を積んでから、MBAを取得したいと考えています。目先のテスト対策よりも、10年先の自分をイメージしながら必要なことを学びたいので、一度はビジネス経験をした上で、大学院に進みたいと思っています。
私は、知ることへの好奇心が強いので、勉強は楽しいですね。特に、テキスト上で知識を覚えて、現実の世界で、知識を実際に体験する、という一連のプロセスが面白いですね。

おすすめの洋書を教えて下さい。

「オセロ」(Othello)ウィリアム・シェイクスピア著」や「ライ麦畑でつかまえて」(Catcher in the Rye)J.D.サリンジャー著、「華麗なるギャツビー」(The Great Gatsby)スコット・フィッツジェラルド著、「ハムレット」(Hamlet」ウィリアム・シェイクスピア著、「ベルジャー」(The Bell Jar」シルヴィア・プラース著などを読んだ記憶がありますね。

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