【英語教育の未来:小学校編④】小学校から英語が得意科目になるための5つのステップ


小学校英語
前回は、全国的な英語教科化に先駆けて、英語教科化に取り組んでいる小学校をご紹介しました。今回は、来るべき小学校における英語教科化に向けて、英語を得意科目とするためのコツをご説明致します。

 

「これは英語で言える!」というものをひとつずつ増やしていくことから

小学生への英語教育の初期段階では、語彙力の強化に重点をおく必要があります。日本に生まれた赤ん坊は、まずは単語レベルから、日本語を理解していきます。それと同様に、低学年の児童に対して英語教育を行う場合には、まずは意味を理解している単語の数をひとつずつ増やしていけるようなアプローチが必要です。

 

耳と口で、英単語を理解する

低学年の児童に単語を記憶させるには、書き取りによるよりも、「聞き取りと発声」という音声による学習の方が大切です。「臨界期説」という言葉をご存知でしょうか?臨界期説とは、第二言語を習得する場合、臨界期とされる年齢を超えてしまうと言語習得が不可能となってしまうという仮説です。臨界期の年齢は研究者の間でも意見がわかれていますが、概ね9~15歳ごろとされています。臨界期説そのものも生物学的に解明されたものではなく、仮説の域を出ていないとも言えます。しかしながら、特に音声面においては、臨界期説に賛同する意見も多く、小学校における英語教科化と早期教育化にも影響を及ぼしていると考えられます。そういった意味でも、特に英語を学び始めたばかりの低学年児童に対しては、音声から英単語を記憶することができるような教育を行うべきであると考えられます。

 

米国の小学生は、知っている発音に綴りを重ねるトレーニングを「フォニックス」で行う

英語というのは、単語のスペルが非常に不規則で、スペルと発音が一致しない言語です。そのため、たとえ英語圏に生まれた子どもであっても、幼児期においてはスペルと発音を脳内で組み合わせることに苦労します。そこで、特に米国内では小学1~4年の子どもたちに対して、「フォニックス」と呼ばれる発音指導を行っています。フォニックスによる指導では、それぞれの文字をアルファベット読みとは異なる読み方で指導していきます。この「フォニックス読み」については、(資料1)をご覧ください。加えて、スペルと発音との関係性に一定の規則性を見出しまとめた「フォニックスルール」というものも教えていきます。フォニックスルールには、たとえば「サイレントe」と呼ばれるルールがあります。これは、単語の最後にeがつくと、そのeは発音せず、かつ手前にある母音の文字をアルファベット読みするという規則です。たとえば、”cake”は、最後のeを発音せず、手前にある母音字aをアルファベット読みするので、「ク・エィ・クッ」というようになります。米国の小学生は初期の段階で、このようなフォニックスに基づく指導を受けることで、英単語の発音を身につけていきます。

 

フォニックスは、語彙力の飛躍的な向上にもつながる

フォニックスに基づく指導の利点は、未知の単語に出会った場合であっても、単語のスペルから発音を類推することが出来るようになるところです。スペルと発音を体系化したフォニックスルールを身につけることで、発音を習っていない単語であっても、スペルにルールを当てはめることで、発音を予想することができるからです。多くの子どもたちが、文字と発音が結びつかないことで、ボキャブラリーを増やす過程で躓いてしまいます。そのため、フォニックスルールを理解し発音を類推できることは、語彙力を強化するスピードを飛躍的に向上させることにもつながるのです。

 

フォニックスルールは、”使ってこそ”身につくもの

前述した通り、英語学習の初期段階にある児童に対しては、音声による英語学習に重点を置くべきです。そのため、書き取り面については、単語のスペルなどはあまり細かく指導しない方が良いと言えます。小学1~4年の児童に対しては、とにかく英語に親しみ、多くの言葉に触れる機会を提供することに注力すべきです。先ほど取り上げたフォニックスルールを理解するのにも、一定数の単語に触れておく必要があります。数学の公式を理解し使いこなせるようになるのには、公式をただ眺めているだけでは不十分で、実際の問題に公式を当てはめて答えを導いていく過程によって理解できるのと同様です。

 

小学5年生からは、書き取りと文法にも力を入れる

一方で、小学校5年生以降については、徐々に書き取り面にも比重をかけていく必要があります。これは、中学入学以降を見据えた英語学習へと段階的に移行していくためです。。多くの中学校では、生徒の到達度をはかる手段が、依然として書き取り重視であることは明らかです。そのため、中学入学後に英語を得意科目とし、その先の高校入試や大学入試へと対応するためには、書き取り能力も重要となります。同様に、小学5年からは、文法面の正確性も高めていきましょう。ただし、文法面での学習を行う際には、品詞の名称や時制の名称と言った文法用語は極力使わないように注意する必要があります。たとえば、過去形を学ぶのであれば、過去形を用いた英文を数多く暗誦して、英文という”音”で覚えられるようなアプローチが大切です。基本的な文法をおさえるには、英文で簡単な日記を書いてもらうことも良い手段です。

 

英語教科化に当たっては、「かえって英語嫌いの子どもを増やしてしまう」、「できる子とできない子の二極化を招いてしまう」という声も根強くあります。英語に興味を持ってもらい、得意科目としていくには、日本の小学校においてもフォニックスのような音声指導法に基づいた教育を行い、たとえ単語レベルであっても”英語を話せる喜び”を、子どもたちに実感してもらう必要があると感じます。また、家庭での英語学習でも、音声CDやDVDなどを活用しながら、まずは耳と口で英語を学べる環境を整えることが大切です。

参照元:
Winbe:https://www.tact-net.jp/winbe/course/esc/phonics.htm
フォニックス (Phonics) 入門:http://phonics.friends-esl.com/phonics-rule-1.php
Wikipedia:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%A8%E7%95%8C%E6%9C%9F%E4%BB%AE%E8%AA%AC
英会話ビギナーズWEB:http://whatever-free.net/column-2.html
小学英語ぜろなび:http://eigo07.com/eigo_rinkaiki.html
早期英語教育におけるフォニックス導入の可能性(渋谷玉輝):https://reitaku.repo.nii.ac.jp/index.php?action=repository_action_common_download&item_id=116&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1&page_id=13&block_id=29

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