TED出演!世界を舞台に活躍する21歳(社会起業家 牧浦土雅氏)


20150428

英語塾キャタル代表の三石郷史によるラジオ番組
《In The Dreaming Class》

今回は社会起業家の牧浦土雅(まきうら どが)氏をお迎えし、お話を伺った。東京生まれの21歳、中学2年で渡英しボーディングスクール(※1)を卒業。主にルワンダにて食糧の買い手を探す農家と、食糧を求めている都市部の人たちをマッチングさせるプロジェクトを国連機関と共に牽引、10万人規模が従事する事業に成長させた。日本企業の東アフリカ進出のコーディネートや国際教育支援NGO活動などにも携わり、真の国際協力をテーマに活動中。2014年1月、TED(※2)の選ぶ『世界の12人の若者』に選出。英語塾キャタルの卒業生でもある。今回はイギリスの教育制度、現在の事業に生かされた発展途上国での経験を中心にインタビュー内容を紹介する。

■TED

 

英語塾キャタルで学んだことは?

三石:
「留学前の英語学習は役立ったか」
牧浦:
「日常会話が出来て友達作りで役立った。英英辞典の使用や教科書ベースの学習でない洋書と単語カードとを一緒に読むことも役立った」

 

シャイだったのに、なぜ強力なリーダーになれたのか?

三石:
「イングランドでの学校生活は?」
牧浦:
「最初の3年はチェルトナムカレッジというボーディングスクール。ラグビーが好きでそこから友達が増えた。体格がいい方だったので試合でも舐められずに済んだ。そして花形のポジションに抜擢され自信がつき、可能性が開けたのがいい経験だった」
三石:
「留学前はシャイな印象もあったが今は真逆。その変化は留学で培ったのか」
牧浦:
「シャイだと何もできない。最初の授業で『誰から自己紹介するか』という時、僕以外全員手を挙げていて『とんでもない世界に来たな』と。イギリスの教育は試験の点数より間違ってもどんどん発言する人にポイントが付くのでそうせざるを得ない環境で、それがよかった」
三石:
「3年間イングランドの学校で、その後は?」
牧浦:
「友達がウエールズに転校し『イギリスはイングランドだけじゃないのか』と。著名なボーディングスクールがスコットランドにあると知り、違う文化を見たくて転校した。スコットランドは全く違う文化で刺激的だった。訛り(なまり)に違和感があったが、基本の英語は学べていたのですぐ慣れた。イングランドとスコットランドは元々別の国だったので、そもそも文化が違った。英語の発音も、性格も違う」

 

高3年で社会起業家になる

三石:
「今の活動をするようになったきっかけは?」
牧浦:
「高3の時、英語を教えに初めてインドに行った。貧しい人が多いと思っていたが、行ってみると先進国の人達よりも幸せに見えパラドックスを感じ、途上国に興味が出て今の活動につながった」
三石:
「学校のプログラムで、インドで勉強して来いというのは素晴らしい。その後大学へ?」
牧浦:
「その前にギャップイヤー(※3)制度を利用し東アフリカに行った。この制度の狙いは入学前に原体験し、やりたいことを分かった上で専門教育に入ってほしいということ。体験という点ではイギリスの大学院は1年制で、半年は学校で勉強、もう半年はフィールドワークに行く」
三石:
「学習がインプットとアウトプットのセットで初めて成立すると分かっている仕組みだと思う。ギャップイヤーでしたことは?」
牧浦:
「ルワンダの農村の人達に、どこでも教育が受けられるよう授業のDVDを作るというプロジェクトを行った。初年度800人が授業を受けたが最初は驚いていた。授業は国の有名人にやってもらった。授業中に本人が登場するサプライズをやったが、その時の驚きようとモチベーションの上がり方は忘れられない」

 

TEDの選ぶ『世界の12人の若者』に
三石:
「TEDではどういう話を?」
牧浦:
「『シンプルな技術革新が大きなインパクトをもたらす』がテーマ。国際協力では、井戸は作っても、作り方は教えていないといった事が多い。都市部が食糧不足の一方、農家では農作物が余っていたことに着目し、両者を結ぼうと国連と共に事業を始めた。雇用創出のため民間会社を立ち上げ、現地の人に食糧の場所を探してもらっている。例えると魚を与えるだけでなく、つり竿が壊れた時の直し方まで教えるということが事業継続につながっていると感じる」
三石:
「成し遂げて得たものは?」
牧浦:
「教科書で学ぶだけでなく実際行動することで感覚が掴め、具体的な行動につながると感じた」
三石:
「日本の学生は世界に出る人もいるが安定志向が多い。この差はどう思うか?」
牧浦:
「目指すロールモデルが少ないのが問題。そういう人の動機づけが今後の鍵になると思う。近くでいいので海外に行ってほしい。国外から日本を見ることはいい経験になる」
三石:
「移動距離と成長は比例すると思う。一つの座標軸でしか見られなかったのが移動で様々な座標軸で見るよう矯正される。」
牧浦:
「途上国での活動で本当に視点が変わった。日本がどれだけ恵まれているかを感じてほしい。」
三石:
「価値観が多層化した時代の中で生きている若者達が目指したいと思えるロールモデルとなってもらいたい」

 

注釈
※1 TED (Technology Entertainment Design) :カナダのバンクーバーで世界的講演会を主催する非営利団体。学術・エンターテイメント・デザインなど様々な分野の人物がプレゼンテーションを行なう。講演者には実業家やノーベル賞受賞者や元大統領等、非常に著名な人物も多い。
※2 ボーディングスクール:学校で生活しながら勉強する寮制の学校。勉強だけでなく、団体生活を通し自立心やコミュニケーション能力についても学ばせる目的がある
※3 ギャップイヤー:大学入試から入学までの期間をあえて長く設定しその間に勤労に従事したり、外国でのワーキング・ホリデー、語学留学等、大学では得られない経験をすることが推奨されている。入学後の利用することも可能で、制度を利用するか否かも各学生が選択可能。


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