4技能

ネイティブ英語からインターナショナル英語へ(上智大学 吉田 研作教授)

今回のゲストは、

上智大学の言語教育研究センター教授、 吉田 研作先生です。

英語教育、バイリンガリズム、異文化間コミュニケーション教育の第一人者で、 文科省などの外国語教育に関する各委員会にも携わり、英語が使える日本人の育成に関する研究、活動をされています。

今回の対談では、

▼なぜ日本の英語教育は変われないのか?
▼入試にも活用される4技能テスト「TEAP」とは?
▼ネイティブ英語ではなく、インターナショナル英語へ

といったテーマでお話を伺いました。
ぜひお楽しみください。

大学入試英語、20年度から激変で受験生混乱…課題は教師の能力、「話す」「書く」重視

「Thinkstock」より                                       

 5月16日、文部科学省は中高生や学校、塾を驚かせる発表を行った。2020年度よりセンター試験にかわって導入される「大学入学共通テスト」において、英語の4技能試験への完全移行の先送りを示唆するもので、完全移行のA案と、従来のマーク式2技能試験と4技能試験を併用するB案のどちらかに近日中に決定するというものだった。

従来のセンター試験では「読む」「聞く」の2技能がマークシート形式で問われてきたが、「書く」「話す」といった英語を使う能力は評価されないことから、受験勉強では英語が使えるようにならないという指摘があった。2014年に中央教育審議会(中教審)が「読む」「聞く」「書く」「話す」のすべてを問う4技能試験を20年度から導入すると発表したことにより、この形式で受験することになる中学3年生以下とその親を中心に4技能試験への関心が高まり、多くの生徒がその準備を始めていた。

その後、7月13日に大方の予想通りB案になり、20年度から23年度までの4年間は従来のマークシート式2技能試験と外部検定試験を利用した4技能の併用に決まった。この発表後は、過渡期の4年間に受験を迎える現在の中学3年生から小学校6年生の生徒や親から、「何を勉強したらいいのかわからなくなった」という声を多く聞く。

本稿では、なぜこのタイミングでB案になったかを考えることで、日本の英語教育の課題を整理するとともに、20年以降に受験を迎える小中学生たち、なかでも過渡期の4年間にあたる生徒が迷わずに学習するための考え方をお伝えしたい。

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これからの英語は、4技能学習をやりなさい!(東京大学、 慶應義塾大学教授 鈴木寛先生)

今回のゲストは、
東京大学、 慶應義塾大学の両大学で教授を務めている鈴木寛先生です。

鈴木先生は、山口県庁出向中に吉田松陰の松下村塾を何度も通い、人材育成の重要性に目覚め、
「すずかん」の名で親しまれた通産省在任中から大学生などを集めた私塾「すずかんゼミ」を主宰されました。

2012年4月、自身の原点である「人づくり」「社会づくり」にいっそう邁進するべく、一般社団法人社会創発塾を設立。
社会起業家の育成に力を入れながら、2014年2月より、東京大学公共政策大学院教授、慶應義塾大学政策メディア研究科兼総合政策学部教授に同時就任されています。
10月より文部科学省参与、2015年2月文部科学大臣補佐官を務められています。

さらに、日本でいち早く、アクティブ・ラーニングの導入を推進する教育リーダーです。

▼社会人に必要な「実行力」の身につけ方
▼プロジェクトベースドラーニングが活躍する人材を育てる
▼人工知能の時代、人間がやるべき仕事の変化

といったお話を伺いました。

文科省が検討する大学入試英語への「民間試験導入」が抱える課題とは?


photo by Hans (CC0 Public Domain )

文部科学省は、5月16日に2020年度から現行の大学入試センター試験に代わる新テスト「大学入学共通テスト」(仮称)の実施方針案を発表した。

 同方針案によれば、大学入試の英語科目は「20年度から民間試験に全面的に切り替える」A案か、「23年度まで現行方式のテストを継続し民間試験と併用する」B案の2案に基づき、6月中にどちらかの案の一つに絞り、英語はこれまでの「読む・聞く」に加え「書く・話す」も評価の対象となった。

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楽しみが学びに繋がる!読書効果を高めるLexile 指数


先日、文科省は小中学校の新学習指導要領案を公表しました。
「外国語活動を小学3年生から開始する」、「小学5・6年生から英語を教科化し4技能を学ぶ」など英語教育の低年齢化に伴い、早期に英語を学び始めた子が有利になる時代に変わってきています。

しかしながら、いざ英語を始めようと思うと何から始めたらいいのかがわからないという声をよく耳にします。中学生の頃から文法偏重の英語を学んできた親御さん世代にとって、子どもの英語教育は悩みのタネです。

「英語を好きになってもらいたい」
「勉強を楽しんでもらいたい」

そのためには何から始めれば良いのでしょうか。
それはずばり、「読書」です。

 

読書を通じて「楽しい」と思える感情も育む

英語圏の子どもたちは小さい頃によく読書をします。”ベッドタイム・ストーリー”という言葉もあるように、寝る前にお父さんやお母さんが子どもに物語を読み聞かせする習慣があります。日本に住む私たちにも、きっと、子どもの頃に読み聞かせをしてもらって、話を聞くのが楽しくて、ついつい夜更かしして親を困らせた、なんて経験がある方もいらっしゃると思います。
そのような「楽しい」経験こそがとても大切で、それから子どもは自分から本を手にするようになり、読書体験を積むようになるのだと思います。

「楽しい」という感情が読書体験を促進する手助けをする一方で、読書をするという取り組みを効果的な英語学習へ繋げるためには、読書をどのように行うかを知っておくことが大切です。
読書をする上で大切なのは、聴覚や視覚を同時に使い、声に出して読むことです。
文字だけを目で追っていては音が理解できるようになりませんし、反対に、音だけを聞いていても綴り(スペル)がわかるようになりません。
つまり、本を選ぶときは音声付きの本を選び、それを聞かせながら本を読ませるようにしましょう。
ネイティブの音声を聞くことで英語の音を理解し、目で文章を追うことで綴りと音が繋がり、声に出して本を読むことで正しい発音ができるようになる、いわば五感をひとつでも多く刺激した方が、学習に効果的な読書ができるようになります。

 

Lexile指数でレベルにあった本選びをしよう

子どもに読書をさせたいけど、どんな本を選んだらよいかわからないという声も耳にします。たしかに専門家でないと子どものレベルにあった本を選ぶことは非常に難しいです。しかし、英語力にあった本を選んであげることが学習効果を高めますし、楽しく読むことにも繋がります。

ご家庭では何を基準に本を選んだら良いか、その客観的な指標となるのが「Lexile(レクサイル)指数」です。
Lexile指数は、「読解力」や「文章の難易度」を測る指標として、世界165か国以上で活用されています。特にアメリカでは、小学3年生〜高校3年生の約半数が、英語能力テストの結果とともにLexile指数の判定を受けています。レクサイル指数は、10刻みの数値+「L」で表記され、個人のLexile指数を基準に-100L〜+50Lまでの範囲が読書に適した指数になります。
つまり、Lexile指数を知ることで正しい本選びができ、楽しく、効果的な読書ができるのです。

ではその指数に適した本はどこで探すことができ、どこで購入できるのでしょうか。
実はAmazonには、Lexile指数ごと分類された洋書検索の仕組みがあり、そこから子どものレベルにあった本を購入できるようになっています。
参照:Amazon 英語 難易度別リーディングガイド

 

自分のLexile指数はこれで知ることができる

「うちの子にはこのレベルの本を選べばよかったのね!AmazonでLexile指数ごとに本も検索できるし、購入もできるから自宅でも読書ができそうね!」そんな声が聞こえてきそうです。
では、その「Lexile指数」はどのように知ることができるのでしょうか?

TOEFL PrimaryやTOEFL Junior、TOEICを受験したことのある方なら一度は見かけたことがあるはずです。スコアシートにLexile指数は書いてありますのでその指数を参考にすればよいのです。

では、TOEFLやTOEICを受験していないと指数はわからないのでしょうか?
いいえ、精度は受験をされた方と比較すれば劣りますが、お子様が未受験者であっても、サンプルテキストを利用してLexile指数を確認することもできます。
参照:未受験者:Lexile指数別サンプルテキスト

参考までに下記はアメリカの学年別スコアになります。

【小学生】
1年生 (-300L)
2年生 (140L-500L)
3年生 (330L-700L)
4年生 (445L-810L)
5年生 (565L-910L)
6年生 (665L-1000L)
【中学生】
7年生 (735L-1065L)
8年生 (805L-1100L)
9年生 (855L-1165L)
【高校生】
10年生 (905L-1195L)
11・12年生 (940L-1210L)

Lexile指数を上手く活用することで、ご家庭でもその子にあったレベルで読書をすることはできます。読書の習慣が身につくと自然と子どもは本を手にとるようになりますし、先を読みたいという好奇心から知らない単語も辞書で調べるようになります。お子様は本を楽しんでいるだけなのに、自然と英語力が身についていき、知識や教養も高まっていくでしょう。
皆さんも「読書」という最良の英語学習をはじめてみてはいかがでしょうか。

自らの意思で環境を変え、成長できた。早大 二宮さん

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二宮さんの海外歴と学校歴

0~5歳 メキシコ生まれ メキシコ(メキシコシティー)在住 
5~19歳 アメリカ合衆国(カリフォルニア州・ニュージャージ州・ハワイ州) 在住
(小3~4年生) 西大和学園 カルフォルニア校
14~15歳 South Bay Junior Academy(米国・カリフォルニア州)
15~17歳 West Torrance High School(米国・カリフォルニア州)
19~20歳 明治大学国際日本学部 中退
21歳~現在 早稲田大学政治経済学部

 

英語の所持資格

TOEIC 975

 

異文化を理解する難しさを学んだ

-海外ではどんなことで苦労しましたか?

一番海外で苦労したのは小学3年生の時にカルフォルニアの現地校から全日制の日本語学校に転入した時です。日本人としてのアイデンティティと日本語力を身に付けてもらいたいという親の一心で転入をすることになりました。しかし、当時家では日本語で過ごしていたものの、敬語もまともに話せず、漢字も1年生レベルのものしか書けないような状況でした。そのため転入当時は授業について行くのがやっとでした。

また、日本の学校特有の掃除の時間、学園祭、そして運動会など初めての経験が続き、右往左往をする毎日でした。しかし、それは同時に日本の文化を知る機会となり、その後の人生において異文化理解をする難しさ、そして重要さを学ぶ経験となりました。自国の文化を理解していない、教えることもできないのでは、他の国について理解するのは難しいと感じました。
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英検も4技能化、2016年度から「2級」にライティング導入へ。

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日本英語検定協会(以下、「英検協会」)は、2016年度の第1回実用英語技能検定より「2級」にライティングを導入し、4技能化することを発表しました。2015年3月に文部科学省の諮問機関である「英語力評価及び入学者選抜における英語の資格・検定試験の活用促進に関する連絡協議会」(以下、「連絡協議会」)から、「英語の資格・検定試験の活動促進に関する行動指針(案)」が公表され、こうした昨今の入試での4技能化や外部の資格・検定試験の活用促進の動きに対応したという。

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【英語教育の未来:大学編④】大学入試の新共通テストにTOEFL活用も

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【英語教育の未来:大学編①】では、文部科学大臣政務官の山本ともひろ氏へのインタビューをご紹介しました。その中で話題となった、大学入試における英語試験での新たな試み。同氏は、大学入試センター試験にかわる新たな共通試験では「読む」、「聞く」、「書く」、「話す」という英語4技能を総合的に測定できる英語試験を導入すべきと語っています。
さらに、【英語教育の未来:大学編②】【英語教育の未来:大学編③】では英語4技能を測定で新共通試験での導入が検討されている英語試験としてTEAPとGTECをご紹介しました。
そして今回は、この2試験同様に新共通試験での導入が検討されている英語試験、TOEFLを取り上げます。

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【英語教育の未来:大学編①】大学入試はこう変わる!

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英語塾キャタル代表の三石郷史によるラジオ番組《In The Dreaming Class》、今回は文部科学大臣政務官の”山本ともひろ氏”をお迎えし、安倍政権の目指す大学入試制度改革についてお話を伺った。今回の記事では、特に「2020年に受験英語はどのように変わるのか?」をテーマに、大学入試制度改革の意図、これからの子どもたちに求めることなどを中心に山本政務官へのインタビュー内容を紹介する。

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「今、子供は英検しか取っていないのですが、これからTOEFLやTOEICは必要になってくるでしょうか?」

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まず、それぞれのテストの概要を確認していきましょう。

TOEICは、比較的、社会人向けのテストで、「Test of English for International Communication」の頭文字をとってTOEICですね。

TOEFLは「Test of English as a Foreign Language」の頭文字をとってTOEFLです。TOEFLは、アメリカや英語圏の大学に入るために、語学力を判断するためのテストです。留学生が受ける共通一次、センター試験にも近いイメージですね。

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英語4技能試験は一体どんな試験なの?

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大学入試といえばセンター試験を思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、そのセンター試験が2020年に廃止され、それに代わる新しい入試形式の導入が「英語教育の在り方に関する有識者会議」で議論 されています。特に英語については、4技能を総合的に評価できる問題の出題(例えば記述式問題など)や民間の資格・検定試験の活用が考えられています。
ここで注目されているのが総合的な英語力を評価するための「4技能試験」です。
今回は4つの「4技能試験」について紹介したいと思います。

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ついに、大学入試の英語に4技能外部試験導入

英語教育イメージ―ノートの上のアルファベットのおもちゃ

グローバル化に対応した教育環境づくりを進めるため、文部科学省(以下、文科省)では、「英語教育の在り方に関する有識者会議」を定期的に開催しています。 その会議では、英語教育全体の抜本的充実を目的に専門的な見地から議論され、その具体化に向けて動き出しています。昨年、大学のセンター入試の在り方が見直されることが決まり注目が集まりました。

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受験にも通じる「強い英語力」とは

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『バイリンガルが英語を身につけたような読書を中心とした学習や、英語を英語で学ぶ勉強法は、受験でも通用しますか?』という質問をいただくことがあります。 たしかに、バイリンガルの英語勉強法と、いわゆる「受験英語」には違いがあります。しかし、ほんとうにレベルの高い英語力が求められる大学受験には前述したようなバイリンガルの英語勉強法が役立ちます。
今回は、実際の受験問題を例にとり、「なぜ読書を中心とした学習や、英語を英語で学ぶ勉強法が、受験に効くか?」という話をしたいと思います。

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